法廷通訳・裁判傍聴・弁護士会館での勉強会



UPDATE 2023-12-02

写真1:裁判所敷地の端に立つ参加者たち。建物の中が映る角度では撮影できません。

 

2023年11月7日(火)大阪地方裁判所にて、L部3年生文化演習(ハーキーゼミ・齋藤ゼミ)が裁判を傍聴し、その後、大阪弁護士会館で社会人とともに裁判に関する勉強会に参加しました。ハーキーゼミでは今学期のテーマがJustice , 齋藤ゼミでは複数の視点で1つの事件を見る、演習を行なっています。

この日に開かれた裁判のうち3件が法廷通訳を伴うもので、参加者は複数の言語文化に属する人々が同じ法廷にあって裁判が進行する現場を見ることになりました。地方裁判所の中での高裁の判決や、裁判員裁判、傍聴席が被告の関係者でいっぱいになった裁判もありました。学生のほとんどにとって初めての傍聴でしたが、勉強会を企画してくださった北御堂筋パートナーズ法律事務所の平澤威海(ひらさわともうみ)弁護士のおかげで、どの裁判がその日に開始するのか、途中なのか、判決を迎えるのか、争っている内容、などの情報をもとに、自分が傍聴する裁判を複数選べました。夕方まで傍聴した後、近くの弁護士会館での勉強会に参加しました。

写真2:弁護士会館で勉強会。社会人参加者は、企業経営者の多いロータリークラブの皆さん。

 

参加者のコメント:

・いつもはニュースで聞くだけの裁判がすぐ近くで見学できた!

・法廷通訳の方がものすごいスピードで双方向に訳していて、かっこよかった。

・裁判は、意外と身近なものだと感じた。

・被告人が申し訳なさそうで、悲しい顔をしていて、姿勢もしょんぼりしていて、同情してしまった。自分には裁判長は務まらないと思った。

・一方で、裁判の理由になった深刻な事情とは裏腹に裁判長と友達のように話している被告もいて、なぜこの場にいるのかわかっているのかな?と思うこともあった。

・弁護士は誰にも公平であるために、国から補助金をもらわない、と聞いて驚いた。

・被告の縄と手錠を裁判の始めと終わりにつけ外しするところを、傍聴席から自分が見つめてよいのか、迷った [弁護士会館にも、これに関するポスターが掲示されていました]

・海外のドラマの裁判では登場人物が感情的になって怒ったりするけれど、今日見た裁判はみんながルールに則って振る舞っていた。

・行く前は、裁判はピリピリした空気かと思っていたが、そうではなかった。裁判長によってゆったり進んだり、どの人にも優しく問いかけて話を整理したりと、雰囲気が裁判によって違った。

・ニュースで聞くだけだった保釈金の仕組みと理由に、びっくりした。

・裁判というのは判決を下すだけでなく、いろいろな人たちが話をして、聞いて、の、話し合いの場である、と感じた。

写真3:傍聴と勉強会を終えた参加者たち。長時間おつかれさまでした!

大阪地方裁判所:https://www.courts.go.jp/osaka/index.html

(文責・写真:国際学部教授 齋藤安以子)