アリカンテ大学 [スペイン]2

同じ土地に留学しても、注目することは人それぞれ。アリカンテ大学の留学報告その２をどうぞ。（文中の情報は2018年時点のものです。）

こんにちは、外国語学部3年の部谷知之です。2018年度後期からスペインのアリカンテ大学に留学しています。バレンシア州のアリカンテは、地中海に面した地域に位置し、天候に恵まれ非常に過ごしやすい街です。大学では、語学交流会やスペイン料理教室などといったさまざまアクティビティが日々開催され、日本語を学んでいるスペイン人たちと充実した日々を送っています。

今回、私はスペイン三大祭りの１つであり、世界遺産にも登録されているLas Fallas (ラス・ファリャス／バレンシアの火祭り)についてお話しします。火祭りの期間中には様々なイベントがありますが、一番の見どころは “Fallas” と呼ばれる火祭り人形です。ビル4階ほどの高さに相当する巨大なものから小さなものまで何百体といった人形がバレンシア市内に並べられます。人形はその年に話題になった有名人や出来事などの時事問題をモチーフにしており、人気投票で1位に選ばれた人形は博物館に展示され、それ以外の人形は3月19日の夜から20日にかけて順番に全て燃やされてしまいます。メインである市庁舎広場の巨大な人形を燃やすところを見物しましたが、人形から数十メートル離れた場所にいたにもかかわらず、炎の熱気が全身にまで伝わり、巨大な炎が観ている人たち全てを魅了しているんだなと肌で感じました。

また、3月1日から19日までの毎日14時に爆竹のショーが市庁舎広場をはじめ街の至る所で開催され、大人も子供も関係なく爆竹を鳴らして楽しみ、大きな音と煙が印象的でした。夜には色付きの煙が出る爆竹が使用され、ライトアップされた人形や無数のライトで装飾されたイルミネーションで街が飾り付けられます。さらに、火祭りの期間中はスペインの伝統衣装の中でも特に豪華であるとされているバレンシアの民族衣装を着飾った女性も目にすることができて、豪快さだけでなく伝統的で繊細な面も感じられたお祭りでした。