卒研中間発表会を開催しました



UPDATE 2023-08-08

8月5日(土)、浦野ゼミでは恒例の卒研中間発表会を開催いたしました。

浦野ゼミでは8月頃と1月頃の年二回、卒業研究(卒研)発表会を開催しております。この3年ほどはコロナウィルス感染症の蔓延に伴い、オンライン開催にせざるを得ませんでしたが、感染症の5類への移行に伴い、今回は数年ぶりに対面開催が可能となりました。

 

この発表会は、4年ゼミ生にとっては自身の研究の道筋を再確認し、夏期休暇中に取り組むべき課題についてのアドバイスを受ける貴重な機会となっています。一方、3年ゼミ生は初めての卒研発表会への参加を通じて、自身が今後取り組むテーマの設定法や研究の進め方を学ぶ有益な場となっています。

今回の中間発表会には、3・4年ゼミ生のみならず、卒業生も参加してくれ、活発な議論が交わされました。

 

発表タイトルは以下の通りです。

・「競争」から「共創」へ─町工場の新たな挑戦─

・ジェンダー・ギャップ指数からみる日本

・「ホームレス」の今と昔

・日本人女性を魅せるツール─「パーソナルカラー診断」との関わり合いを通じて─

・日本における外国人技能実習制度の光と影─インドネシア人技能実習生の場合─

・分断される日本社会─喫煙空間の変容を通じて─

・豊かさの象徴としてのスターバックス

これら多様なテーマは、ゼミ生各自の個性が前面に出ています。今回の発表会を踏まえて来年1月の卒研最終発表会においては、それぞれの研究がどのように進化し、変貌を遂げることになるのか、とても楽しみです。

 

 

(文責:国際学部教授 浦野崇央)

 

大阪のモスクを訪問しました!



UPDATE 2023-08-05

外国語学部四年生のインドネシア・マレー語専攻の学生たちが、7月8日に大阪のモスク「マスジド・イスティクラル・大阪(Masjid Istiqlal Osaka)」(https://masjidistiqlalosaka.com/)を訪問しました。このモスクは2022年に大阪市内に新たに建立されました。モスクの建立に中心的な役割を果たしたのは、関西に住むインドネシア出身の人々です。外国語学部の「スペシャリスト インドネシア・マレー語」の受講者である三人の学生は、同授業の担当教員であるエニ・レスタリ講師の引率のもとで、モスク内の設備や、モスクに併設されているハラール食品などを販売する店舗を見学しました。また、モスク関係者とインドネシア語で会話して、モスク内で行われているイスラームの学習内容などについてお話を伺うことが出来ました。

 

モスク訪問後に、学生たちは見学内容に関するレポートをインドネシア語で作成しました。レポートには以下のような感想が記されています。実践的な言語学習を行うことができる、とても良い機会になりました。

 

“Di MASJID ISTIQAL OSAKA, kami bisa melihat adegan layaknya kehidupan Indonesia. Kesimpulannya mengetahui perbedaan budaya Indonesia dan Jepang itu sangat barmanfaat bagi saya.”

「インドネシアのありのままの暮らしの一部を見ることができた。改めて、日本とインドネシアの文化の違いに触れることができ、貴重な経験だった。」

 

“Masjid yang kami kunjungi didatangi oleh beberapa sekolah local juga. Saya mau masjid di Jepang menjadi tempat yang berperanan penting yang menbantu orang asing karena berbagai-bagai orang bisa melakukan pertukaran dan bisa memahami antar sesama dan agama.”

 「今回私たちが訪れたモスクは、いくつかの地域の学校からも訪問があり、私は、モスクが外国から来た人と地域との交流の場所になり、お互いに宗教など理解しあえる場所になっていってほしいと思いました。」

 

“Kunjungan ke Masjid Istiqlal Osaka kali ini merupakan pengalaman yang luar biasa.”

 「すごくいい経験になりました。」

 

(文責:上田達教授)

ソン・チャンジュ先生[Dr. Changzoo Song](オークランド大学)のゲスト講義を開催しました!



UPDATE 2023-07-26

○本稿は日本語・英語・韓国語で表記しました。

 

2023年6月6日(火)に、摂南大学国際学部(外国語学部)森ゼミナールでは、オークランド大学(The University of Auckland, New Zealand)からソン・チャンジュ先生をお迎えし、ゲスト講義を開催しました。ソン先生は現在、オークランド大学人文学部アジア研究科(Faculty of Arts, Asian Studies)で教えていらっしゃり、主にコリアンディアスポラ、ナショナリズム、国家形成などについてご研究されています。当日はソン先生に摂南大学寝屋川キャンパス国際学部7号館の教室へお越しいただき、英語と韓国語で韓国大衆文化や海外における韓国文化の広がりについて講義をしていただきました。

現在、私たち森ゼミナールでは、K-POPにおけるインフルエンサーとファンダムについて、韓国と韓国以外の国を国際比較しながら、ゼミ生主導で共同研究をしています。今回、私たちは共同研究を進めるための観点と知識を学ぶため、ソン先生に韓国文化の起源から現状にいたるまでの大きな流れを概論的に講義して頂きました。ソン先生の講義は、私たちが興味を持ちやすいように分かりやすく構成されており、終始楽しい時間を過ごすことができました。

ソン先生の講義の中で最も興味深かったお話は、韓国ポップカルチャーの成功についてです。2002年KBS放送の「冬のソナタ」を始めとした韓国ドラマ、歌・ダンス・ラップを活かしたK-POPや韓国料理が世界的な流行に繋がった成功の鍵は、SNS等のソーシャルメディアを活用したことだということでした。韓国の音楽業界は、ミュージックビデオ(MV)をYouTubeに投稿して注目度をあげることでK-POPの人気を上昇させていったそうです。ソーシャルメディアを使った戦略は、当時の日本ではあまり使われていない方法だったため、J-POPよりもK-POPが先に世界に進出していったのでしょう。人口約5000万人で、決して大きな国とは言えない韓国が、このように世界に名を轟かせたというのは素晴らしいことです。私たちはソン先生のお話を聞きながら、日本のエンターテインメントも韓国のように世界に広まってほしいと思いました。

ソン先生はニュージーランドの事情についてもお話してくださいました。その中で、学校における多様性受容のお話は、私にとって衝撃的でした。なぜなら、ニュージーランドでも20世紀後半まで露骨に人種差別があったことが分かったからです。

ソン先生のお話によると、アジア人学生は、昼食に食べる自国の料理のせいでしばしば不快な差別を受けてきたそうです。ニュージーランドでも、韓国人移住者はキムチやキンパ(韓国風海苔巻き)といった韓国料理をお弁当に入れるのが普通だったということですが、それがニュージーランドの現地学生には受け入れ難いことで、食べ物のにおいに文句を言われたり、嫌がられたり避けられたりしたといいます。そういったことから、ニュージーランドの現地学校に通うある韓国人学生は、母親に西洋式のサンドウィッチを作るように頼んだということでした。このお話を聞いて胸が痛みました。私たちは、ニュージーランドは他国より多様性が認められていて人種差別がない国だと思い込んでいました。もちろん、ニュージーランドは多元的文化主義(multiculturalism)を他の国よりも努力して実践しているのでしょう。しかし、どこの国でもやはり人種差別がありえること、韓国人が韓国料理を食べただけなのに批判されることがとても悲しくなりました。

ただ、一方では、現在のニュージーランドではあれだけ批判されてきた韓国料理は人気のある食べ物の一つになり、ニュージーランドの人々は韓国人の民族的アイデンティティを受け入れているというソン先生の言葉に勇気づけられました。ソン先生は「ニュージーランドは過去に人種差別があったが、変える努力をし、変わった。それがニュージーランドにとっての成長であり、ニュージーランド人にとっての誇りとなっている」という趣旨のお話をして講義を締めくくりました。

講義終了後には、私たちが事前に用意した質問に対して一つ一つ丁寧に答えてくださいました。K-POPに関する質問から韓国の社会情勢まで多岐にわたって真摯に回答して頂き、私たちにとって多くのことを学ぶ貴重な機会になりました。ソン先生は最後に「あなたたちのような日本の若い学生は、日常生活で壁にぶつかることがあっても解決策を考える力を持っており、新しいアイディアを生み出すことができる」と仰ってくださいました。今回の講義でソン先生にたくさんのことを教えていただきました。学んだことを生かし、今後も一生懸命共同研究を進めていきたいと思います。

お忙しい中、ゼミにお越しくださったソン先生に心からお礼を申し上げます。

♢ソン・チャンジュ先生の詳しいご経歴については、以下のURLをご覧ください。

Dr. Changzoo Song  

https://profiles.auckland.ac.nz/ch-song

(外国語学部3年生 益田優笑・石田みほり)

 

 

Dr. Changzoo Song from the University of Auckland Delivers Guest Lecture on Korean Pop Culture

On Tuesday, June 6th, 2023, Associate Professor Mori’s seminar class at Setsunan University’s Faculty of International Studies (Faculty of Foreign Languages) had the privilege of hosting Dr. Changzoo Song as a guest lecturer. Dr. Song, a Senior Lecturer in Korean and Asian Studies at the University of Auckland, visited the Neyagawa Campus and delivered a lecture in both English and Korean.

Under the guidance of Associate Professor Mori, our seminar has been dedicated to researching the influence and fandom surrounding Korean popular culture, with a comparative focus on Korea and other countries, including Japan. Seeking insights and knowledge for our research, we invited   

Dr. Song to provide a lecture on the diversity, impacts, and origins of Korean culture. He graciously delivered an engaging lecture that ensured we had an enjoyable and informative time until the very end.

Dr. Song’s lecture included an intriguing discussion on the remarkable success of the Korean Wave. He highlighted that the utilization of social media, particularly SNS (Social Networking Services), played a pivotal role in propelling Korean dramas like KBS’ “Winter Sonata” in 2002, K-pop music, dance, and even Korean cuisine to a global phenomenon. The Korean music industry’s strategy of freely sharing music videos on platforms like YouTube significantly contributed to the widespread popularity of K-pop, enabling millions of people worldwide to access and enjoy it. At that time, the use of social media as a promotional tool was less common in Japan, potentially allowing K-pop to gain a head start in the global market. It is truly remarkable that a relatively small country like Korea, with a population of about 50 million, has gained such international fame. We hope that Japanese entertainment can also gain similar recognition worldwide.

During the lecture, Dr. Song shared a disheartening story about the challenges of diversity in New Zealand schools. It came as a shock to learn that instances of crude racism existed in New Zealand as well. According to Dr. Song, Asian immigrant students often experience unpleasant racism because of their ethnic food lunch box. For example, when Korean students brought traditional Korean dishes such as “bulgogi” and “kimbap” in their lunch boxes, local New Zealand students would ridicule them and deliberately distance themselves, complaining about the smell of the food. It was truly heartbreaking to hear that a Korean student attending a school in New Zealand even requested his mother to prepare a Western-style sandwich instead of Korean food. We had previously assumed that New Zealand, compared to other countries, embraced diversity more readily and was free from racism. Of course, New Zealand is practicing multiculturalism better than many other countries today. However, this revelation saddened us, as it highlighted that racism can exist in any country. We strongly questioned why Koreans were subjected to criticism for simply enjoying their own cultural cuisine during lunchtime.

Nevertheless, it is encouraging to observe that in present-day New Zealand, Korean food, despite the initial criticism, has gained popularity worldwide. Not only has New Zealand embraced Korean cuisine, but also the Korean ethnic identity. Dr. Song highlighted that this acceptance signifies the growth of New Zealand and serves as a source of pride for New Zealanders themselves.

Following the lecture, Dr. Song graciously addressed each of our questions regarding K-pop and social issues in Korea. It provided us with a valuable opportunity to acquire extensive knowledge about Korea. Lastly, Dr. Song expressed his belief that young students like us possess the potential to develop solutions and innovative ideas when faced with challenges in our daily lives. Inspired by his words, we are motivated to continue our research, utilizing the insights and knowledge we gained from Dr. Song’s lecture.

Thank you for reading.

Written by Yuumi Masuda, Mihori Ishida

 

송창주 교수님(오클랜드 대학교) 게스트 강의를 개최했습니다

2023년 6월 6일(화)에 우리 세쓰난 대학교 외국어학부 모리 준교수 세미나(이하 모리 세미나)는 뉴질랜드 오클랜드대학교 송창주 교수님을 모시고 게스트 강의를 개최하였습니다. 당일에는 교수님께서 세쓰난 대학교 네야가와 캠퍼스 7호관 교실에 오셔서 영어와 한국어로 강의를 하셨습니다.

우리 모리 세미나 학생들은 한국의 대중문화, 특히 K-POP의 인플루언서(influencer)와 팬덤에 대해서 국제 비교를 하면서 공동연구를 하고 있습니다. 이번에 우리는 공동연구를 위한 관점과 기초지식을 배우기 위해 송 교수님께 강의를 부탁했습니다. 교수님께서는 한국 문화의 기원을 시작으로 한국 문화의 현주소까지 많은 내용을 가르쳐 주셨습니다. 교수님께서는 우리가 흥미를 갖기 쉽도록, 그리고 이해하기 쉽게 말씀하셔서, 우리는 정말 즐거운 시간을 보내고 많은 공부가 됐습니다.  

교수님 강의 중 가장 흥미로웠던 이야기는 한류의 성공 이유에 관한 것이었습니다. 2002년 KBS ‘겨울연가’를 비롯한 한국 드라마부터 노래·댄스·랩 등K-POP, 그리고 한식까지 한국 문화의 세계적인 유행의 열쇠는 SNS 등 소셜미디어를 활용한 것이라고 지적하셨습니다. 한국 음악업계는 뮤직비디오를 유튜브에 올려 세계 사람들이 무료로 시청할 수 있도록 했고 그걸로 주목을 받았습니다. 이것이K-POP이 인기를 얻은 비결의 하나라고 하셨습니다. 그리고 소셜 미디어를 사용한 전략은 당시 일본에서는 잘 안 하는 방법이었기 때문에 J-POP보다 K-POP이 먼저 세계로 진출할 수 있었다고도 말씀하셨습니다. 인구 약 5000만 명의 크지 않은 나라인 한국이 세계적으로 유명하게 된 것은 매우 멋진 일이라고 생각합니다. 그리고 일본도 엔터테인먼트 분야에서 한국과 같이 세계로 퍼져 나갈 수 있으면 좋겠다고 생각했습니다.

교수님께서는 뉴질랜드의 다양성 수요에 대해서도 가르쳐 주셨습니다. 저는 그 말씀을 듣고 충격을 받았습니다. 그것은 뉴질랜드에서도 20세기 후반까지는 노골적인 인종차별이 있었다는 것입니다. 교수님의 말씀에 따르면 뉴질랜드에 이민온 아시아계 학생들은 자기 나라 음식을 점심으로 싸오면 급우들로부터 차별을 받는 경우가 많았다고 합니다. 특히 한국인들은 불고기나 김밥 같은 한국 음식으로 도시락을 싸는 것이 보통이었는데, 급우들이 냄새가 난다고 불평을 하는 경우가 많아 아주 불편했다고 합니다. 이런 것은 새로 이민을 온 인종적 소수자 아이들에게는 극도로 곤혹스런 일입니다. 그러므로 뉴질랜드 학교에 다니는 어느 한국인 학생이 어머니에게 서양식 샌드위치를 만들어 달라고 부탁했다는 이야기를 듣고 우리는 정말 가슴이 아팠습니다. 우리는 뉴질랜드에 대해 다른 나라보다 다양성을 인정받고 인종차별이 없는 나라라는 인상을 갖고 있었습니다. 그리고 실제로 뉴질랜드는 다른 나라들에 비해 상대적으로 다문화주의를 잘 실천하고 있다고 합니다. 하지만 한국인 학생이 그냥 한식을 먹고 있을 뿐인데, 왜 비판을 받아야 되는자 너무 슬프고 의문이 들었습니다.

뉴질랜드에서 이렇게 비판받아 온 한식은 오늘날에 세계적으로 인기있는 음식이 되었고, 지금은 뉴질랜드 사람들도 한식은 물론 한국인들의 민족 정체성을 받아들이고 있습니다. 이렇게 빨리 새로운 변화를 받아들이는 능력이 뉴질랜드의 저력이며, 뉴질랜드 사람들의 노력의 결과라고 교수님께서 강조하셨습니다.

강의가 끝난 후에는 우리가 미리 준비한 질문에 대해 교수님께서 하나하나 친절하게 답변해 주셨습니다. K-POP에 관한 질문은 물론 한국 사회의 현재 상황까지 가르쳐 주셔서 우리에게는 많은 것을 배울 수 있는 귀중한 기회가 되었습니다.

마지막으로 교수님께서는 우리 젊은 학생들이 일상생활에서 벽에 부딪히는 경우가 있더라도 우리는 해결책을 생각할 수 있고, 새롭고 혁신적인 아이디어를 낼 수 있는 큰 가능성이 있다고 말씀해 주셨습니다. 이번 교수님 강의에서 많은 가르침을 받았습니다. 바쁘신 와중에 우리 학교에 와주신 교수님께 다시 한번 감사드립니다.

읽어주셔서 감사합니다!

(외국어학부 3학년  마스다 유우미, 이시다 미호리)

「第1回JSC-ELHT動画コンテスト」を開催しました!



UPDATE 2023-07-12

On July 10, 2023, the Inaugural JSC-ELHT Video Contest was held in Japanese  Society and Culture (JSC) courses for second year students who belong to the English Language Honors Track (ELHT). This event was co-hosted by JSC-ELHT instructors (Curtis Chu and Mariko Takahashi) and Innovation in English Education Group of the English teachers’ committee at the Faculty of International Studies. Twenty-six students participated in the contest and produced eight videos in groups on Japanese society and culture. The assigned themes were business and economy, social problems, tourism, traditional culture, and popular culture. Students worked closely with their group members and produced informative and creative videos with thorough editing. We welcomed Professor Torii as the head judge, and he and Professor Chu evaluated the videos. Students also voted for their favorite video. Awards were given to the following teams.

  1st place: Team Rainbow on LGBTQ issues

  2nd place: Team Maki-zushi on sightseeing spots in Nara and Osaka

  3rd place: Team Miky on university students’ daily routine and Japanese economy

  Peer review award: Team Mizugumo Galaxy on unique cafes in Japan

We had a great time together in a lively atmosphere. Congratulations to the winners of the contest, and we are looking forward to the next time.

 

2023年7月10日、「第1回JSC-ELHT動画コンテスト」を開催しました。このコンテストは、2年生必修のJapanese Society and Culture (JSC)の授業のうち、English Language Honors Track (ELHT)に所属する学生を対象としたクラス内で、JSC-ELHTの担当者(カーティス・チュウ、高橋真理子)と国際学部英語委員会の先端英語教育グループの共催で行われました。コンテストには26名の学生が参加し、日本の社会や文化に関するビデオを、8グループに分かれて制作しました。事前に定められたテーマは、ビジネス・経済、社会問題、観光、伝統文化、ポピュラーカルチャーでした。学生たちはグループメンバーと協力し、情報豊富でクリエイティブな動画を、しっかりとした編集を行って完成させました。審査員長は鳥居先生で、チュウ先生と一緒に、学生たちのビデオの評価をお願いしました。また、学生たちも相互評価を行い、一番良かった動画に投票を行いました。受賞チームは以下の通りです。

  第1位 Team Rainbow (LGBTQについて) 

  第2位 Team Maki-zushi (奈良と大阪の観光地について)

  第3位 Team Miky (大学生の日常と日本経済について)

  ピアレビュー賞 Team Mizugumo Galaxy (日本のユニークなカフェについて)

にぎやかな雰囲気の中、楽しい時間を過ごすことができました。入賞者の皆さん、おめでとうございます。次回もまた、楽しみにしています。

(文責:高橋真理子講師、写真:船本弘史准教授)

 

次は何する? 発展するCOIL(国際協働学習)



UPDATE 2023-06-26

Before her retirement, Matsuda-sensei introduced me (Michael) to Professor William Lowe from Howard Community College (hereafter HCC) in Maryland, USA. Professors Lowe and Matsuda organized a COIL in 2022 that had gone extremely well and he was eager to continue the exchange. 
2022年度に、摂南大学外国語学部の松田教授と、米国メリーランド州のハワード・コミュニティ・カレッジ(以下、HCC)のWilliam Lowe教授がオンライン国際協働学習を実施したことは、以前にこのウェブサイトでご紹介しました。<アメリカのコミュニティカレッジと国際協働オンライン学習(COIL)プロジェクト | 摂南大学 国際学部|オリジナルサイト (setsunan.ac.jp) >
昨年度のCOILが非常にうまくいったので、Lowe教授は交流を続けることを熱望し、松田先生から紹介を受けて今年は別の教員クラスがCOILの関係を続けることになりました。Lowe教授はアジア文学を教えており、この記事を書いている私Michael HerkeはAcademic Readingのクラスで日本の短編小説の英訳版を教材としています。そこで、今年は吉本バナナの『小さな闇』をCOILプロジェクトのテキストに選びました。 

 

Using the same task sheet, HCC and Setsunan students worked through the text using the guiding questions therein. They then posted their answers to Padlet, an online writing platform, where they could read and respond to each other’s ideas. Finally, students met online in real time to continue the discussion on Zoom. One surprise was that two HCC students, Kevin and Jasmine, had been studying Japanese and could carry on basic conversation. 

HCCと摂南の学生は、同じタスクシートを使用し、手がかりになる質問に答えながら作品に取り組みました。そして、回答をオンラインプラットフォームであるPadletに投稿し、お互いの考えを読んでコメントを送り合いました。最後に、オンライン会議システム上で顔を合わせ、リアルタイムで議論を続けました。なんとHCCの2人の学生、KevinJasmineは日本語を勉強していて、基本的な会話を日本語でできました。 

 

It was a challenge for Setsunan students to carry out literary analysis in English online as well as manage a new learning platform, but they rose to the occasion. HCC students appreciated the chance to discuss Japanese literature with Japanese and get their perspective on the story. It helped make the literature come alive.  

摂南の学生にとって、英語で文学分析を行い、新しい学習プラットフォームを使いこなすことは簡単ではありませんでしたが、果敢に挑戦していました。HCCの学生は、日本文学について日本の人と話し合い、物語について視点を得る体験を意義ある機会ととらえてくれました。その経験は、この文学作品を、生きた言葉に変えました。  

 

Professor Lowe visited the Setsunan campus in June and met with a class from the Ei-Pro course who will participate in a different COIL project in the fall. Professor Lowe explained the project and took their questions. They are really looking forward to it.  

Lowe教授は6月に摂南大学の寝屋川キャンパスを訪問し、秋に別のCOILプロジェクトに参加する英語プロフェッショナルコースの3年生クラスとお会いになりました。教授はプロジェクトについて説明し、質問に答えてくださいました。学生たちは秋のプロジェクトを本当に楽しみにしています。 

 

英文 Michael Herke  准教授 

日本文 広報委員会 

古家正亨さんゲスト講義を開催いたしました!



UPDATE 2023-06-22

私たち外国語学部森ゼミナールは、2023年1月16日(月)にラジオDJ・テレビVJ・イベントMC・韓国ポップカルチャー評論家でいらっしゃる古家正亨(ふるや・まさゆき)さんをゲストスピーカーとしてお迎えし、特別講義を開催しました。古家さんは、K-POPブームをはじめ日本における韓国ポップカルチャーの定着に貢献なさった第一人者といっても過言ではありません。現在も、イベントのMCや番組や執筆活動などを精力的に行っていらっしゃいます。  

私たちゼミ生は韓国文化についての共同研究をゼミ内で進めているため、今回、お忙しい中で古家さんにキャンパスにお越しいただき、ゲスト講義とインタビューを行いました。

古家さんにインタビューをする様子

古家さんは、ゲスト講義&インタビューを始める前に気になる事をおっしゃっていました。それは、自身の活動について「自分のようなスタイルで、韓国大衆文化を広める活動をしている方は他にあまりいないとは思います。自分にできる事として、日韓関係に関する情報を良い部分も悪い部分もきちんと伝えないといけないと感じています。ただ自分はおじさんなので(笑)活動には限界があるとも感じています。皆さんのような未来ある若者たちが韓国大衆文化に興味を持ち、日韓関係にかかわる活動を続けてくださるとありがたいです」とユーモアを交えながらも、私たちの研究を後押ししてくださいました。

当日は、ゼミ生の一人である黄愛美さんがゼミ共同研究の紹介をし、他のゼミ生が「MCのお仕事」「韓国メディア」「K-POP」「韓国ドラマとバラエティ」などの項目について順に質問しました。一つ一つの質問に対し、韓国の歴史や最近の事実を踏まえながら、分かりやすく解説してくださいました。例えば「韓国のネットワーク事業がなぜ強くなったのか?」という質問に、1990年代に韓国の政策として「サイバーコリア 21」が行われたことを指摘なさいました。また、K-POPが世界的に注目されるきっかけとしても、まだ「YouTube」が普及していない時に、CDの売り上げを主な収入源にしていた方向性を変え、アーティストのMV(ミュージックビデオ)を無料で公開したケースを紹介してくださいました。このような事例を挙げながら「韓国のインターネットをベースとした産業は、時代を先取りしただけでなく、『何かを犠牲にして何かを得る手法』によって成功につなげられたと感じます。韓国は時代の流れを読み、次に取るべき行動のタイミング、そして何より運が良かった点もあったのではないでしょうか」と指摘なさいました。また、K-POPのこれからについて伺うと、「K-POPのアーティストの個性は、多様性として捉えられるようになっている。そのうちK-POPというジャンルは無くなり、アーティストそのものが注目されると思います。例えばアリアナ・グランデやマイケル・ジャクソンのように、洋楽という枠組みを超えた存在にK-POPアイドル達もなっていくと思いますし、それが正しい成長の仕方だと感じます」とおっしゃっていました。

古家さんにインタビューをして印象的だったのは、ネットの記事やテレビなどのありふれた情報や切り取った一部の情報や憶測ではなく、事実に沿いながら私たちにわかりやすいように真摯に答えてくださる姿勢でした。古家さんにしか伺えないお話も多く、大変貴重な経験だったと感じます。大変勉強になりました。

お忙しい中、ゼミのゲストスピーカーをお引き受けくださった古家さんに心から感謝申し上げます。

古家正亨さんとゼミナール学生・森類臣准教授で記念撮影(古家正亨さん=写真中央)

 

(外国語学部森ゼミナール 原口恭)

米国Berry大学のPu先生によるゲスト講義!



UPDATE 2023-06-20


2023年6月12日、国際学部2年次「Japanese Society and Culture」のクラスに、米国からゲストをお迎えしました。アメリカ合衆国ジョージア州のBerry College( Berry College – Best Private Colleges in Georgia )の、Chang Pu先生です。昨年2022年度にPu先生がご担当の教職課程のクラスと摂南大学外国語学部の教職課程クラスが合同で数週間の授業を行ったことがご縁で、来日された先生に講義をお願いしました。日米の大学生活のちがいや、同じ商品がそれぞれの国・文化圏でどのような方法で宣伝されているかの比較、そして外国語学習のさまざまな工夫など、学生とやりとりしながらエネルギッシュな講義を英語で実施してくださいました。

参加した2年生のコメントと疑問の抜粋はこちら:

・英語を1時間ずっと聞き取ろうとすると結構体力を使うなと思った。単語のニュアンスが近い単語を考えて訳すのは難しかったけど考えていて面白かった。

・日本の学生がアメリカの授業に入って一番困ることは何だろう?

・[比較ディスカッションした題材の]コーラのCMでは、日本はとても美味しそうに飲むCMだが、アメリカは成分的に説明をして広告するタイプで全然違う・・・また、ペプシのCMがコカコーラにライバル視むき出しで面白かったです。

・言語を学ぶ上で、一緒懸命に伝えようとする意志があれば相手が助けてくれるため、間違えることを恐れずに質問や会話を自分から積極的にすることが大切だとあらためて感じた。
・[アメリカでは]文法的に間違えていても、伝わるまで話し続ける・・・文化の違いがそこにもあるのかと思いました。

当日は、昨年の合同授業に参加していた教職課程4年生や、キャンパスツアーを担当してくれた3年生(いずれも外国語学部の英語プロフェッショナルコース生)も授業に加わって、2年生をサポートしてくれました。オンライン国際協働学習は特定クラスの一過性のイベントではなく、学生も教職員も境界に思えていた線を超えて、広い視野で発展的に学びあう機会を生んでいます。

(文・写真:A.Saito)

写真
1&2:講義中のPu先生
3:左からグローバル教育センター長 中西先生、Chang Pu先生、3年生上田さん、4年生林さん、昨年度に教職課程クラス同士のコーディネートしてくださったCurtis Chu先生

関連ページ

アメリカ・ベリー大学のチャン・プー准教授が来学しました。 – 摂南大学 (setsunan.ac.jp)

英語科教職課程 | 摂南大学 国際学部|オリジナルサイト (setsunan.ac.jp)
COILという学び方 | 摂南大学 国際学部|オリジナルサイト (setsunan.ac.jp)

インドネシアの大学との連携授業をしました



UPDATE 2023-06-05

摂南大学は、インドネシアのスラバヤ市にあるストモ博士大学(Universitas Dr.Soetomo、通称:ウニトモUNITOMO)と協定を結んでいます。

 2023年6月1日(木)、国際学部の2年次生向けの授業「インドネシア語と現代文化」においてウニトモとの連携授業を行いました。授業では、講義科目名にある「現代文化」を知るべく、ストモ博士大学文学部の学生(MelodiさんとRyanさん)にスラバヤの「今」をテーマに、スラバヤの町中やモール、ナイトマーケット、流行りの食べ物などについて、ビデオで紹介してもらいました。

スラバヤのメインストリート

夜市

人力タクシー(ベチャ)

 受講生からは以下のようなコメントがありました。

 

インドネシアの町は日本と同じくらいか、それ以上に発展しているということが現地のビデオを通して分かりました。

 

今日、インドネシアの人との交流を通して、会ったこともない私たちのためにたくさん動画を準備しておいてくださり、一つ一つ説明してくれる姿を見て、すごく優しい人たちで思いやりがある人だと感じた。私も今日交流をした人たちのように思いやりのある優しい人になりたいと感じた。

 

インドネシアの身近な風景や生活を見られたことは良かった。インドネシアに自ら足を運んでみたいというモチベーションにも繋がり、さらには、インドネシアの人々の人のなりなども垣間見られたため、インドネシアを学ぶ気力に繋がった。

 

今回、特別にインドネシアの現地の方々とインターネットを繋いで色々なことを紹介してくださり、インドネシアの街の雰囲気や、建造物などの現在の状況を知ることができた。私が思っているより街中は綺麗だった。友達や家族とインドネシアに行ってみたいという気持ちが強くなった。

 

インドネシアのスラバヤの風景を見て非常に都会で綺麗だなと思った。また、日本よりサービス精神が旺盛なインドネシア人はきっと優しいのだろうなと思い、よりインドネシアに行ってみたくなった。

 

リアルタイムでインドネシアの方の話を聞けて、屋台や夜市、モールなどの紹介もしてくれて、自分が想像していた以上に面白そうで楽しそうな印象でした。メインの通りも夜でも繁盛している雰囲気で、沖縄の国際通りっぼいなと思いました。今のインドネシアの食べ物や町並み、雰囲気を知ることができました。今後、インドネシアに対してプラスイメージで溢れるようにもっと学びたいし、いつかインドネシアを訪れたときにもっと楽しむことができそうです。大学生が教えてくれるインドネシアが1番伝わりやすかったです。

 

本日の授業では、インドネシアのウニトモの学生さんが作ってくださったビデオを見て、スラバヤの町並みが日本の都会の風景と似ていて、少し残っていたインドネシア=発展途上というイメージが払拭されました。ここから、偏見をなくすには、現地の方が作ってくださった映像を通して文化に触れることが有効であり、もし今後何かしらの偏見を持っている人がいて、自分がその人に偏見を持つのを止めてもらいたい時は、映像によってアプローチしてみようと感じる事ができました。今後の生活への影響としては、今後はまた違う目でインドネシアを見ることができそうだと期待できます。

 

 摂南大学ではこれからも協定校とのつながりを重視し、連携授業やオンラインプログラムなどの行事に取り組んでいきたいと考えています。学生からのコメントにもあるように、映像を通じて「生のインドネシア」を見ることは関心を深めるきっかけとして大きい意味をもつことにつながることでしょう。

(文責:浦野崇央 国際学部教授)

農学部と合同でお茶摘みを体験しました



UPDATE 2023-05-29

 2023年5月16日(火)、国際学部小林基ゼミが農学部食農ビジネス学科中塚華奈ゼミと合同で、京田辺市の茶畑にてお茶摘みを体験をさせていただきしました。

 

 この茶畑を管理されているのは、京田辺市の就労継続支援B型施設「さんさん山城」。当該施設はいわゆる農福連携の先進事例として全国的に有名であり、「第三十回 JA共販茶求評会」手摘みの部で1位を獲得するなど、非常に高品質なお茶を生産なさっています。さんさん山城は、小林講師と中塚准教授がメンバーとして研究を進める京田辺での地域連携研究のパートナーにもなってくださっています。

 当日参加した学生たちにとって、お茶摘みは初めての経験。やり始めるうちに没頭し、時間を忘れて作業していました。「最高級のお茶がこんな風に作られていると知ることができ、とても勉強になった」「またぜひ農業体験をやりたい」といった声も聞かれ、充実した一日になりました。

 さんさん山城のみなさま、とてもお忙しいシーズンに受け入れてくださり、本当にありがとうございました!心より御礼申し上げます。

読売テレビ放送本社を訪問・見学しました



UPDATE 2023-05-17

私たち外国語学部森ゼミナールは、2023年3月27日(月)に大阪市中央区に位置する読売テレビ(ytv)を訪問し、スタジオなど局内の見学を行いました。ゼミでのテレビ局見学は、今年2月の韓国JTBC見学に続き2つ目となります。今回の見学はゼミの共同研究の一環として位置付けられるものです。

読売テレビ放送とは

読売テレビ放送は日本テレビ系列の準キー局です。近畿地方を放送対象地域としています。「朝生ワイド す・またん」「関西情報ネットten.」「大阪ほんわかテレビ」(以上、関西ローカル)、「情報ライブミヤネ屋」「ダウンタウンDX」(以上、全国ネット)、「鳥人間コンテスト」「ベストヒット歌謡祭」「ytv漫才新人賞選考会」(以上、スペシャル番組)など有名な番組を数多く放送しています。

1990年以降はアニメ制作に力を入れており、「名探偵コナン」などの大ヒットアニメを数多く制作しています。局内では名探偵コナンの銅像を見ることができました。

また、私たちが訪れた際、読売テレビ一階エントランスロビーでは大型ビジョンにオリジナル映像が投影されていました。

中継車庫見学

最初に中継車庫の見学をしました。運搬車・映像車・音響車があり、色がシンプルかつサイズが大きい車体もあればコンパクトな車体もありました。

ニュース中継車の色がシンプルな理由は、暗いニュースを扱う際、派手な色だと良い印象を持たれず不謹慎だからだということでした。そしてコンパクトな車体は街中に入ることが比較的容易だということでした。

SNG(Satellite News Gathering)車もあり、通信衛星を経由させて、テレビ番組に用いる車が3台ありました。

スタジオ見学

番組を収録する際、スタジオ設営に一時間半ほど時間がかかるそうです。設営は、最初に照明の調整を行い、その後床のパネルを敷き、さらに大道具やセット・小道具などを設置していくとのことです。設置後、再びハシゴや棒を用いて照明の最終調整を行い仕上げとなるようです。この過程を手早く行うということでした。

スタジオ設営終了後はリハーサルを3回に渡って行うとのことです。まずは出演者向けの「ドライリハーサル」と呼ばれる、カメラを使わず初めから終わりまでの位置関係を確認するリハーサルを行います。ドライリハーサルが終わると、「カメラリハーサル」を行います。今度はカメラを用いて初めから終わりまでのリハーサルです。そして、最後に「ランスルー」と呼ばれる本番通りのリハーサルを行います。このように時間を費やして、一つの番組が作られるとのことで、一時間枠の番組だとしても三時間ほど撮影することも多々あるということでした。編集担当の方々は、「ここが面白いから使おう」「ここはカットしよう」などの議論を重ね、相当時間をかけて一本の番組を製作するようです。

見学を終えて

読売テレビ放送を見学し、2月にゼミで訪問した韓国の放送局JTBCとはまた違う撮影や制作の裏側を学ぶことができたと思います。普段から読売テレビを視聴しているので、「朝生ワイド す・またん」「情報ライブミヤネ屋」のスタジオ見学をした際、実際そこには出演者はいませんでしたがが、出演者がいるような感じがして、番組の中に入り込んだような錯覚を覚えました。とても印象的でした。貴重な体験や新しい学びがあり有意義な時間を過ごすことができました。

【スタジオ見学の様子】

【局内のコナンテラスで大阪城をバックに撮影】

(外国語学部 森ゼミナール 大島知輝)