ゼミを探検!

赤澤春彦ゼミナール

日本の歴史・文化を読み解く

ゼミに対する考え方
 大学では「勉強」することだけが重要ではありません。大学とは本来、授業で学んだことを活かしつつ「学問」をする場であると私は考えます。「学問」と聞くと難しいような気がするかもしれませんが、一人一人が課題を見つけ、解決するために資料を集め、それを分析し、自分だけの発見や考えを導き出すこと、それが学問の基本です。このように自ら考え、情報を収集・分析し、自分なりの解答を導き出すことは、これから社会で生きていくために必要な力だと言えるでしょう。


ゼミのテーマ、進め方
本ゼミでは、日本の歴史や文化に関わることを深く掘り下げて考えています。「歴史」というと、「堅苦しい」とか「暗記しなければ」と思うかもしれません。しかし、身のまわりのあらゆるものは、人々の暮らしの中で育まれてきたものと考えれば、どのようなテーマも歴史が関係しているといえるでしょう。
 そこで、本ゼミではゼミ生一人一人が関心や興味を持ったテーマについて、調査し、ゼミで議論をしながら卒業研究として仕上げてゆくことを目的とします。3年次前期では、互いに興味のあるテーマを発表し合いながら、論点や疑問点、研究としてどのような発展が可能なのかについて皆で議論します。前期が終わる頃にテーマの枠組みを決めましょう。そして後期には個々のテーマに即した著書や論文を皆で講読します。そのテーマに関する研究はどこまで進んでいるのか、どこがまだ足りないのか、私だったらこのようにしてみたい、そのようなことを皆でアイディアを出し合い、具体的な研究の射程を定めます。3年次の春休みから資料やデータを集め、4年次前期にはそれぞれのデータからわかることをそれぞれが発表し、それを皆で考えます。
皆さん自身が興味や関心を持つことを2年間という長いスパンでじっくり向き合ってみましょう。卒論を書き終えたとき、大学生らしい学びができたと実感できるはずです。

大事にしていること
私が最も大事にしていることは2つあります。
 1つはオリジナリティーです。単に書籍やWebの情報を整理するのではなく、そこから問題を見つけ、自らデータを集めたり、原典史料を読み直したりしながら、自分だけの発見を一つでも見出してみましょう。きっと「面白い!」と思えるような発見ができるはずです。
 もう1つはゼミ内での議論です。本ゼミは基本的にゼミ内でのディスカッションがメインとなりますから、メンバー同士が活発に意見を交わし合うことがとても大事になります。はじめはお互い知らない人同士かもしれませんが、遠慮することなく自らの意見を出しましょう。メンバーの意見に思いがけない発想をもらったり、あるいは与えたりしていくことで皆で考えることの楽しさを体験してほしいと思っています。また、その積み重ねがあれば、卒業する時には普段遊ぶ友人とは別の人間関係が築かれているはずです。



過去の卒業研究テーマの例(抜粋)
「社会における物乞いのあり方」
「鬼とは何か」
「世界の神話から見るヘビと人類の関係」
「善光寺の戒壇巡りの考察」
「井川忠雄と日米交渉」
「地獄絵における獄卒の描写について」
「忍者漫画における忍者像の変化」
「やきとりからみる日本の食文化」


校外活動
 本ゼミの活動は研究室の中だけではありません。3年次の秋に交野市で歴史散歩のツアーガイドを行っています。この企画は摂南大学地域連携型講座の一つとして、一般の方々を募り、参加者と一緒に交野地域を歩いてめぐりながら解説するイベントです。毎年、地域とテーマを決めて、関連する文献を読んだり、フィールドワークをしながら、企画を練っていきます。普段、見過ごしてしまうような神社の燈籠であったり、路傍の石碑などに注目して、地域を知る面白さを体験してもらうことが醍醐味です。終わった後の打ち上げも格別です!ちなみに過去の企画は以下の通りです。
2016年度 「星田妙見宮の歴史と文化財」(2016年7月23、24日)
2017年度 「見たい!知りたい!確かめたい!交野歴史ツアー」(2017年11月4日)
2018年度 「交野の歴史遺産と酒蔵めぐり」(2019年2月11日)
2019年度 「古代・中世の私市をあるく」(2019年11月23日)

2020・2021年度は新型コロナウイルスの影響で実施できませんでしたが、コロナが収束したら、こうしたイベントも企画していきましょう。

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