都市圏における諸問題へのアプローチ
1.ゼミの内容
「コロナ禍」は、人・機能が集中する都市の弱さを浮き彫りにしましたが、今後数十年のうちに生じる人口の「大縮小」は、私たちが住む都市のあり方について、より根本的な発想の転換を迫っています。
このゼミでは、こうした都市が抱える諸問題を研究する地理学の方法論を学び、それにより習得した基礎力を活かして独自の研究を行い、論文を完成させることを目的としてきました。
3回生の前期は、都市圏におけるまちづくりを題材とする文献の精読、主に大阪大都市圏における地域調査を通じた報告書の作成を行い、都市の諸問題について研究する方法の基礎を学びます。
後期は、自らの関心に沿って特定の地域・主題について調べながら、統計や地図を使用したデータの分析・表現技法、アンケート調査の設計方法などについて学び、習得することを目指します。
4回生では、各自の興味に沿ってテーマを設定し、卒業研究に取り組みます。その際、場合によっては、上記とは関連性の薄いテーマや斬新なテーマに変更してもらっても構いませんが、ともかく一年間粘り強く取り組めそうなテーマを設定してください。
研究は勉強を伴います。それは地道でしんどいです。しかし、頑張れば「成長」という成果が必ずついてきます。成長と達成感を得たい人を歓迎します。
2.キーワード:地域、空間、環境、住宅地、インフラ、地域福祉、ツーリズム、都市農業、その他
3.2021年度の卒業研究タイトル
・京都府北部の観光振興―与謝野町のプロジェクトを中心に―
・ホテル経営における従業員の自律性
・インタビュー調査と口コミデータからみたパン屋の魅力に関する研究
・Instagramからみたホテルのイメージ-大阪市内を中心として-
・近畿地方の食品企業ミュージアム・食品工場における 商品PR戦略とCSR
4.調査実習風景
- 大阪府堺市(2020年10月、環濠都市・古墳群の調査)
- 奈良県大和郡山市(2021年11月、城下町・金魚産業の調査)