韓国のテレビ放送局JTBCを訪問しました



UPDATE 2023-04-04

2023年2月14日(火)に、私たち外国語学部森ゼミナールは、韓国のソウル市麻浦〔マッポ〕区に位置するテレビ放送局JTBCを訪問しました。記者との面会、スタジオ見学をさせてもらいました。

JTBCとは

JTBCは中央日報系列のテレビ放送局です。総合編成チャンネルですが、限られた視聴者にではなく一般向けに広く放送しています。JTBCという社名は「中央東洋放送(Joongang Tongyang Broadcasting Company)」の略であり、その前身は、1964年から1980年に存在していた東洋放送(TBS)です。2011年12月1日に開局し、KBSやMBCなどの地上波と同様にニュースからドラマ、バラエティ、教養プログラムまで様々な番組を製作しています。JTBCで放送している代表的なバラエティ番組として『知ってるお兄さん(아는 형님)』『ヒョリの民宿(효리네 민박)』などがあり、ドラマとしては『梨泰院クラス(이태원 클라쓰)』などが挙げられます。有名な番組ですので、知っている人も少なくないと思います。

シン・アラム記者へのインタビュー

私たちは、JTBC側の配慮で、2013年からJTBCで記者として働いているシン・アラム記者(調査報道チーム)の話を聞くことができました。シン記者と面会できたのは20分程度の短い時間でしたが、私たちゼミメンバーの質問に丁寧に答えてくれました。

シン記者が言うには、韓国でも日本と同様に若者の「テレビ離れ」が進んでおり、その対策としてJTBCは常に新しいことに挑戦しているとのことでした。例えば、若者がよく見るようなティックトック(TikTok)やユーチューブ(YouTube)を使ったライブ放送など、視聴者とコミュニケーションが取れる通路と機会を多数作ることで、若者の興味を惹きつける努力をしているとのことでした。また、ウェブとテレビ放送のコンテンツを合わせて、相乗効果が出るような工夫もしているようです。バラエティ番組やニュースなどさまざまなことを放送している中で、最近JTBCが特に力を入れているものは、ドラマやNetflixへのコンテンツ提供、芸能プログラムであり、このことからも時代の流れを掴み流行に沿って放送コンテンツを制作しているということがわかりました。

ゼミの指導教員である森准教授が「韓国では、ニュースサイトを含めて様々な報道機関が調査報道(Investigative journalism)を実践し成果を出してきた。そのような状況の中で、JTBCはどのようなことに力点を置いて調査報道をしているのか」と質問したところ、シン記者は「日常的な話題や現象を深く掘り、そこにどのような問題があるのかを追及するようにしている」と答え、最近取材しているテーマを交えながら分かりやすく説明してくれました。

シン記者の話を聞きながら、JTBCの社員たちは、人々に寄り添うことを大切にし、視聴者のニーズや時代の変化に合わせて挑戦し続けている放送局だという印象を受けました。 

【シン記者を囲んで記念撮影】

スタジオ見学

シン記者との面会の後、コミュニケーションチーム職員のキム・ガンウンさんがJTBC内を案内してくれました。初めに見学したのは、報道番組を編集する「サブ」(副調整室)でした。大きなモニターや画面が多数あり、番組撮影の様子を見ながら時間調整や編集をしているそうです。

【ニュース編集のためのサブ(副調整室)】

【副調整室を見学するゼミメンバー】

その後、ニュース番組の制作スタジオに案内してもらいました。ここには、ニュース番組の出演者が座る椅子や机などのセットがあり、臨場感があふれていました。また、テレプロンターや、移動型の大型撮影カメラなどがあり、撮影の裏側を知ることができました。

 

【JTBCのニュース番組『事件班長(사건반장)』のセットに座らせてもらいました】

最後に見学したのは吹き抜けの3階建てのエリアで、2階と3階にはデスクがあり、スタッフが作業をしている様子を伺えました。1階には、ニュースを始めとしたさまざまな番組を撮影できる大きなスタジオがあります。どのような設備で撮影しているのかじっくり学ぶことができました。番組制作の裏側を見ることができたのは初めてで、貴重な機会となりました。

【とても広いスタジオでした】

今回のJTBC訪問を通して、なかなか会うことが難しい方に話を聞くことはもちろん、実際の制作スタジオなど普通は入ることができない場所も見学することができ、とても貴重な経験をすることが出来ました。JTBC見学を通して、韓国のテレビ番組制作についてより深く理解することが出来ました。今回の経験を、私たちゼミの共同研究に充分に活かしていきたいと思います。訪問を歓迎してくださったJTBC関係者の皆様に、この場を借りて心よりお礼を申しあげます。

 

  【いただいた記念品を手に、JTBCの玄関で記念撮影】

(摂南大学 外国語学部 森ゼミナール   アダムス小百合・黄愛美)

アメリカのコミュニティカレッジと国際協働オンライン学習(COIL)プロジェクト



UPDATE 2023-03-27

国際学部が取り組んでいる国際協働オンライン学習プログラム(Collaborative Online International Learning:COIL)活動の一環で、2022年度後期(COIL活動期間は10月上旬から12月中旬の9週間)に、外国語学部(現国際学部)の3年生6名と4年生7名がアメリカ合衆国メリーランド州のHoward Community College(William Lowe先生のクラス9名)と協働学習をしました。テーマは、Short Stories(短編物語)で、Padletという教育用ICTツールを用い、非同期型で交流をしました。

最初の2週間は、お互いのことを知るために、自己紹介やキャンパス&大学周辺紹介の動画を交換しました。一番質問が多かったのは、菅原神社での参拝の仕方(や意味)で、一番反響が大きかったのは、キャンパス内の駐輪場(赤チャリ群)と周辺のお酒の自動販売機でした。意外なところに反応があるというのも新しい発見でした。

第3週目からは、日本とアメリカの短編をセットで3組読んでいきました。Padlet上で物語分析、質問、コメント、関連情報などを投稿し合いました。このプロジェクト(クラス)に参加したHoward Collegeの学生さんは文学に興味がある人ばかりで、中には将来作家になりたいという人もいたので、彼らの物語分析はとても深く、また、質問も鋭く、摂大生には大変刺激になるものでした。最初は向こうから来るコメントや質問の量に圧倒されました。スケジュールが密で迅速な反応が必要だったこと、語学ではなく内容重視のやりとりだったことから、4週目からはDeepL Translateなどの自動翻訳機の使用も許可しましたが、そこからぐんと議論が深まった気がします。どうしても最初から英語で書こうとすると時間がかかりすぎてしまい、表現や内容も限られてしまっていたのですが、自動翻訳機を使うとこちらからの問題提起やコメントも深くなり、より意味のあるやり取りができたようです。最終的に英語でのインプットやアウトプットも増えました。

「夕暮れの給食室と雨の中のプール」を読んでいたときには、丁度教育実習に行っていた4年生から中学校での「黙食」の給食風景写真が届けられ、最新情報を共有することができました。“cafeteria”と「給食」ということばのイメージの違いも興味深い議論となりました。「藪の中」の真犯人探し、「嵐」の奥さんの行動の倫理性、「大聖堂」の夫の変化など、様々な視点が展開しました。

最終課題では、日米混合の6グループに分かれ、紙芝居制作に取り組みました。各グループが6作品のうちの1つを担当したのですが、個別のやりとりにはPadlet以外にInstagramなどを利用してコミュニケーションを取りました。グループ内で取り上げるシーンを選び、絵を描き、原稿を作り、紙芝居風にストーリーを朗読し、それを動画にしてPadletにアップするというものでした。

事後アンケートでは、「このプロジェクトで一番楽しかったこと」として、「協働で紙芝居を作った事です。作業も楽しかったですが、向こうの学生と英語でやり取りする経験が新鮮で楽しく感じました。」「相手校の生徒さんとPadlet内で役割分担を決め、一つの紙芝居を完成させたこと」などが挙がり、最終課題での協働作業が高評価を得たようです。また、「このコラボレーションで学んだこと」としては、「文学作品を通して、英語は勿論、背景にあるものも学べたこと」、「異なる視点から見ることの大切さや、それを理解すること。相手の国(地域)の文化」「自分の考えや意見を持つ事の大切さを学びました。(中略)私には答えを出せない質問も多くあったので、日頃から何かしら疑問に対する自分の考えを頭の中で整理して過ごせたらいいなと感じました。」などの回答がありました。アメリカの大学生の分析力、批判的思考力に大いに感銘を受けたようでした。

国際学部では、今後も様々なCOILプロジェクトが試行されます。グローバルな協働作業を通して、新たな学びがあることを願っています。

<参考>

このプロジェクトで扱った6作品はこちらです。

民話

・“All God’s Chillen Had Wings” (*chillenはchildrenの意味)

・ “The Princess with the Magic Bowl” 「鉢かづき姫」*

近代小説

・”The Storm” (by Kate Chopin)「嵐」(ケイト・ショパン)

・“In a Grove” (by Ryunosuke Akutagawa)「藪の中」(芥川龍之介)

現代小説

・“Cathedral” (Raymond Carver)「大聖堂」(レイモンド・カーヴァー)

・“The Cafeteria in the Evening and the Pool in the Rain”(by Yoko Ogawa)

「夕暮れの給食室と雨の中のプール」(小川洋子)

*「鉢かづき姫」は河内の民話ということで、鉢かづきちゃんが寝屋川市のシンボルとなっていることもあり、是非アメリカの学生さんにも知ってもらいたいと思い、推薦しました。プロジェクトに先駆けて、「紙芝居」という伝統的な語りの方法の例を紹介するために、9月~10月にかけて、3年生が“The Princess Wearing a Bowl”の紙芝居と動画を制作しました。
期間限定で動画を公開中です:https://www.youtube.com/watch?v=OcO7y6ej0MQ

製作には“Learn Japanese Through Story-鉢かづき姫The Princess Wearing a Bowl” (https://www.youtube.com/watch?v=Zor4bbXfBLk)や「日本昔話―鉢かづき姫」(https://www.youtube.com/watch?v=m-lP64ITN0g)を参考にしました。

インドネシア語の春期オンラインプログラムを実施しました。



UPDATE 2023-03-02

2023年2月2日~24日、国際学部1年次4名が連携協定校であるストモ博士大学(Universitas Dr.Soetomo)のインドネシア語オンラインプログラム(海外実習)に参加しました。授業は土曜・日曜を除く毎日、日本時間の朝10時から午後2時30分まで行われ、会話や読解、作文、文法、リスニングといった授業を受講しました。また、ストモ博士大学には日本語学科があり、そこに在籍し、日本語を学んでいる学生たちと交流を深める機会もあり、参加学生は大満足だったようです。

今回のプログラムに参加した学生の感想を、以下にご紹介します。

私は、このプログラムに参加したことで、言語学習へのモチベーションを高めることができただけでなく、インドネシアの文化や生活についても興味がわいたので、とても有意義な時間を過ごせたと感じています。また、プログラムに参加する中でインドネシア人の友達ができたことも参加してよかったと思う点です。

私は初めての授業を受けたときはインドネシア語が聞き取れなくて、消極的でした。しかし、現地の先生に質問をすることによって、だんだん聞き取れるようになり、授業が楽しくなりました。失敗を恐れずにチャレンジしてみたらどうでしょうか?

 今回のプログラムを通して、改めて言語学習の難しさを感じました。私はもともとインドネシア語は得意ではなく、参加前と参加後でほかの人から見てわかるような違いはないかもしれませんが、プログラムを通して現地のインドネシア語を聞いてみて、想像していたより3倍は話すスピードが速く、確実にリスニング能力はつくと思います。これは現地の方の話がスラスラ耳に入るというよりも、プログラム後の日本での授業が比較的わかると思います。なんにせよ、今後いつコロナのような事態が再び起こるかわからないことからも、このプログラムへの参加はおすすめです。

 春休みを有意義に使えつつ、興味があったインドネシア語を本場のインドネシアの方々に教えてもらうことができた。英語以外の他言語を学ぶのは初めてであり、苦労したが、さらにインドネシア語に興味を持つことができ、インドネシア語への学習意欲が高まった。マレーシアやインドネシアといった国への留学を考えている方には、このプログラムはとてもおすすめであり、留学の前にオンラインで言語を学ぶことで、留学に備えることができる。

 (充実したプログラムの時間割はこちら↓)

関連サイトはこちら:

ストモ博士大学

インドネシア語の授業

国際学部の留学制度

基礎ゼミナール成果発表会を開催しました



UPDATE 2023-02-24

2023年1月17日(火)に、2022年度「基礎ゼミナール成果発表会」が行われました。

 国際学部1年生が受講する科目「基礎ゼミナール」では、1クラス10数名に分かれ、それぞれのクラスで様々なテーマを設定して学習します。本発表会は、その学習の内容や成果について共有して競い合うことを目的とし、2022年度は9クラス約150名が参加しました。発表会当日は、各クラスの代表者7名が学習の成果を発表し、その内容やプレゼンテーションの力を競いました。

 国際学部教員の浦野崇央教授、橋本正俊教授、兪鳴蒙教授が審査を担当しました。審査の教員から発表内容に対する質問が出されると、発表者の学生は積極的に回答をし、他の学生は熱心に聴講するなど、緊張感のある充実した発表会となりました。

審査の結果、入賞者は下記の通りに決定しました。入賞の学生には、賞状と副賞が授与されます。

 優勝   溝川実莉さん テーマ:「幸運が訪れるかもしれないクローバータクシー」

 準優勝  長尾桃花さん テーマ:「たくさん食べる理由」

 審査員賞 

  村田優月さん テーマ:「Coffee & Life」

  福本萌さん テーマ:「ジェンダーレスの社会と市場の動向について」

  森心那さん・味本奏人さん・安永暉さん・山口琉音さん  テーマ:「大阪府の泉だこ」

 

 発表は、それぞれのテーマに対して深い関心を持ち、文献調査やフィールドワーク等の実地調査を行なっているなど、高い水準の学習到達度を感じさせてくれるものでした。

(文:古矢篤史講師、写真:加来奈奈准教授、藤原崇講師)

Tour Guiding MEF Australian University Students in Kyoto



UPDATE 2023-02-14

田浦ゼミの学生たちが、Mitsui Educational Foundation (MEF) Study Tour of Japan 2022 で来日したオーストラリアの大学生の皆さんの、京都滞在中のツアーガイドを務めました。以下、学生たちのレポートと笑顔をご覧ください。

Amanda Taura’s seminar class members had an experience meeting Australian university students in Kyoto on November 30, 2022. The visiting students were taking part of Mitsui Educational Foundation Study Tour of Japan 2022.



I had a good experience spending a great time with the international student from Australia. They were kind while sightseeing in Kyoto. I am glad it was so enjoyable.  In particular, I wanted to go to Australia even more because I was told about tourist spots in Australia.  It was a day when I learned the difficulty of English, and a day when I remembered the fun of English again.  If there is another opportunity, I would definitely like to participate. Thank you so much allowing me to join this event (Haru).


We walked from Nishiki Market to Yasaka Shrine. Also, we went to Starbucks that is Kyoto style. We ended up at Kiyomizu-dera Temple to watch the sunset and take lots of pictures with everyone. I could experience cross-cultural exchange with the Australian students. I could gain a lot of knowledge about what is popular in Australia now. (Ami)

 The experience of tour guiding was a good opportunity to speak English with the Australian students in Japan. It has been a while since I spoke in English with native speakers in person and it made me to want to go to study abroad again and I was encouraged to study English more and more. In addition, I was surprised that I could make great connections with my partner whose name is Lucy within 1 hour. We talked about a lot of things, such as how did I study English, how long was I in New Zealand and about my relationships. I am thankful to Amanda for giving me such a huge opportunity and it reminded me study English hard (Taka).

 

Taka and I took Callam and Lucy to Ichinen-zaka street and Ninen-zaka street first. Here we enjoyed the view of the Machiya and went to Starbucks. The reason why we went to this Starbucks was because there were tatami mats and it felt very Japanese. Next, we went to Yasaka street. Here we could see Machiya with the five-story pagoda. Next, we went to Sanjusangendo-temple, but it was closed, so we went to Kyoto Tower in a hurry. Kyoto Tower offered a panoramic view of Kyoto and even Abeno Harukas in Osaka. Finally we made a money offering at a small shrine. (Hayase)

I felt many things after completing my first tour guiding in my life. Before the tour, I was anxious about guiding international students in unfamiliar places in Kyoto, and communicating with them. However, they were very kind and friendly to me even though we had never met before, so I was able to guide them smoothly with a load off my shoulders. After the tour, the most important thing I thought was not to be too self-conscious during the tour. I learned that it is important to relax and be natural when guiding, and I felt that this was the key to a smooth tour. (Yusaku)

 

We went to Nishiki market, Fushimi Inari Shrine and to a recycling shop near Kyoto station. I was a little afraid because I didn’t have the opportunity to speak English with people from another country since coming back to Japan from Canada as a high school student. However, the students from Australia kept on talking to me so I could talk with them a lot. We walked a lot so we were very tired but It was so nice to meet students from Australia. I had a great experience. Also, I spend great time with students from Australia. I will do my best to improve my English skills. (Rin)

 

There are two highlights with the Aussie students. The first is a visit to the bamboo forest in Arashiyama. The bamboo forest was very beautiful and the Aussie students were very interested in it. We also enjoyed taking each other’s pictures. The second is a visit to a supermarket near Kyoto Station. From our point of view, it was a normal supermarket, but the Aussie students seemed to enjoy the many unique Japanese products. I was nervous at first, but I was able to talk a lot and had a great time with the students. (Kana)

 

We went to Arashiyama. We went through the bamboo forest path and felt the misty atmosphere and had a very nice time. After that, I tried to go to the cafe at Yojiya, but it was too crowded. On the way to see the Togetsu-kyo Bridge, we found a nice store and drank honey lemon and yuzu lemon together. After seeing and taking pictures of the Togetsu-kyo Bridge, we returned to Kyoto Station and went to Skyway at Kyoto Station for a panoramic view of Kyoto. After that, we went to the Japanese supermarket that Ailene had wanted to go to and saw lots of food and products! We talked a lot, took a lot of pictures, saw a lot of places, it was a lot of fun! (Saki)

ウトロ地区フィールドワーク



UPDATE 2023-02-14

2022年12月3日(土)に、私たち外国語学部森ゼミナールのメンバーは京都府宇治市伊勢田町のウトロ地区を訪れました。ウトロ地区は、1940年から日本政府が推進した「京都飛行場建設」に集められた在日朝鮮人労働者たちの飯場跡に形成された集落で、住人の方々は劣悪な生活環境や差別の目に苦しみながらも助け合いながら生活してきました。


まず初めに、ウトロ地区平和祈念館で、金秀煥さん(平和祈念館副館長)からウトロ地区の歴史や現状、ウトロ地区で生きる人々の心境についてのお話を伺いました。ここでは、ウトロ地区では水道整備がなかなかされず、浸水被害が多いということ、それでも住人達は、共生こそが生きる道だと考え、「常識」にとらわれずに自分たちの権利を主張してきたことなどについて学習をしました。

続いて、平和祈念館の展示コーナーで、実際に展示パネルを見て、ウトロ地区の歩んだ歴史や、ウトロ地区で生きた人々の声に触れました。

その後、ウトロ地区全体を歩いて、2021年8月30日に発生した放火事件の跡地にも訪れました。この事件により住宅や空き家など7棟、祈念館で展示される予定だった資料50点が焼失しました。

最後に私たちが事前に送った質問に金副館長が答えて下さりました。憎悪感情を抱いたり、ヘイトクライムを唱える人たちとどのように付き合っていけば良いかという質問に対しては、「その個人に関わるよりも、そのような人々を生んだ社会に働きかける必要があると感じる。もし個人に関わる機会があれば、その人の意見をまずは受け入れることも大切だと考える」と答えられました。また、今後ウトロ地区を住民たちが力をもらえるような、楽しく賑やかな場所にしたいとのことでした。

実際にウトロ地区に足を運んでみると、インターネットで調べるよりも直接伝わってくるものが多くて、とても考えさせられる良い機会になりました。差別や偏見、ヘイトクライムのない世界にするために、また、マイノリティーの人々が幸せに生きられるように私たちにできることは何かを考えるきっかけともなりました。

摂南大学 外国語学部 森ゼミナール     アダムス小百合)

東和香奈さん(関西テレビ報道局記者)のゲスト講義を開催しました



UPDATE 2023-02-03

摂南大学外国語学部森ゼミナールでは、2022年12月13日(火)に関西テレビクリエイティブ本部報道局報道センター記者の東和香奈(あずま・わかな)さんをお迎えしゲスト講義を開催しました。当日は東さんに摂南大学寝屋川キャンパス1049教室にお越しいただき、東さんの講義をじっくり聞き、その後にゼミ生6人によるインタビューを行いました。

ゼミでは日韓関係を研究テーマとしていますが、今回私たち森ゼミが東さんをお招きした理由は、在日コリアンの方が住むウトロ地区について東さんも強い関心を持って取材に行かれていたからです。インタビューでは「記者やメディアに関する話題」と「ヘイトクライムなどのマイノリティーに関する話題」の二つに関するお話をお伺いすることができました。

 お話の中で特に印象的だったことは、メディアで取り上げられるニュース映像一つに膨大な時間がかかっているということ、そして記者という視点から物事と対峙した時に感じる葛藤についてです。東さんが担当されたウトロ地区に関するニュース映像は完成するまでに5ヶ月、ロール35本分を撮ったそうです。そしてニュースを作成する際には、見ている方にどのように自分のこととして捉えてもらうかという視聴者目線と、マジョリティ/マイノリティーの当事者からどう話を伺うかというインタビュアー目線の二つについて考えているとのことでした。またインタビューをしている際には「伝えたいことを伝えられているか」「取材が当事者にとって負担になっていないか」「自分は偽善者じゃないか」という葛藤を持っているとおっしゃっていました。自身の判断一つでニュースの見え方や受け取り方が変わるということはものすごく重いことであり、時に誰かの人生をも変えてしまうのだと感じました。

【東さんの話を聴くゼミ生の様子】

前述したように、東さんは「マイノリティー」に関する話題をいくつも取り上げニュースにしています。その中でも私たちの研究テーマ関連で、在日コリアンの方が住む京都市宇治市伊勢田町ウトロ地区についてのお話も伺いました。私たちもゼミのフィールドワークの一環としてウトロ地区を訪問しましたが、直接ウトロ地区に住んでいる方のお話を伺えたわけではないので、東さんから間接的に聞くことができてさらに理解が深まったように感じました。私自身はウトロ地区に対してヘイトクライムのような偏った考えは持っていませんでしたが、自分の目で直接見て、平和祈念館副館長の解説を聞き、さらに当事者の方にインタビューした方のお話を聴くことによって改めて「知る」ことの大切さを感じました。同時に無知への怖さも感じました。

インタビューでは、私たちが事前に用意していた質問にも快く答えてくださりました。そしてインタビューの中で東さんがおっしゃっていた「客観的な代弁者」になりたいという言葉に大変感銘を受けました。記者の方と交流し意見を聞くことが出来た貴重な経験でした。

【ゼミ生と東さんとの写真(前列左から二番目が東和香菜さん)】

(文:森ゼミ 神谷亜伶)

Overseas Study Debriefing 留学報告会



UPDATE 2022-12-20

カナダのカルガリー大学への留学から帰国した3年生が、司会進行・発表全て英語で留学報告会を開催しました。

Study abroad is the dream of many students at Setsunan University. On December 6th, ten students returning from their study abroad at the University of Calgary shared the stories of their school lives overseas. It was exciting to hear these stories because they were the first group to do a long program in Canada since the beginning of the coronavirus pandemic. Those considering studying abroad in the future could get a lot of valuable advice from the presentations such as how to handle money and how to respond to sickness while overseas. 

The students also shared their homestay experiences. Each student had homestay families that were very different from each other. However, they all agreed that staying with a host family enabled them to come across adventures and events that they would not have had in the classroom. For example, one student mentioned the importance of dinnertime communication with the host family, which really helped improve her speaking skills. When staying with a host family, students are a part of the family, not guests, so it was interesting to hear about the chores and responsibilities that students had from being a part of their host families. Of course, there were also fun activities such as picnics, camping, shopping, movies, and day trips. 

The students shared their experiences on campus as well. The program the students joined consisted of a short spring language and culture course, a full spring semester, and an intensive summer program. For those who were interested, there was also an optional TOEIC course that could be added. Students mentioned that there were many opportunities to participate in group work and that speaking was a main feature of classes. Outside of class time, students often went to the library to study with classmates or went to the gym to relax or work out. They expressed that they enjoyed the University of Calgary because it is close to the city center and there is a lot of nature in the city of Calgary. Although, the students did say that it gets very cold in the winter. 

Calgary also offered the students rich cultural experiences. Students seemed particularly impressed with the Calgary Stampede, a rodeo that also includes fair rides and food and fireworks. The chance to experience cowboy culture was truly something that they could not get in Japan. 

All in all, the students expressed that studying at the University of Calgary was a valuable experience because everything they did there made them stronger and more independent. So, if you are a student at Setsunan University, why not study abroad? It will be an experience that you will treasure for the rest of your life.

(Todd Hooper 講師)

各言語コンテスト表彰式を開催しました



UPDATE 2023-01-20

2023年1月17日(火)、2022年度の「外国語学部各言語コンテスト表彰式・受賞者発表会」が行われました。

2022年度は学部改組により、2年次~3年次の学生を対象に、言語コンテストを行うことになりました。昨年11月から12月にかけて、インドネシア・マレー語ではプレゼンテーションコンテストとスピーチコンテスト、スペイン語では2年次・3年次のスピーチコンテストと中級ボキャブラリーコンテスト、英語ではスピーチコンテスト、中国語では2年次のボキャブラリーコンテストと3年次のプレゼンテーションコンテスト、韓国語ではスピーチコンテストを合わせて9部門でそれぞれ実施しました。担当教員たちの指導により、コンテストに参加した学生は延べ105名に達しました。

当日の表彰式では、西川学部長から学生たちへ激励の言葉が送られ、以上の各コンテストで優秀な成績を収めた学生(24名)に入賞された学生たちに賞状と副賞を授与しました。その後、恒例の受賞代表者によるスピーチやプレゼンの発表が下記の通り行われました。    

1 徳見 賢太郎(とくみ けんたろう)さん

   (3年生、インドネシア語・マレー語プレゼンテーションコンテスト1位)

   タイトル:Juru Daihiteu (代筆屋)

2 石田 初音(いしだ はつね)さん

   (2年生、スペイン語スピーチコンテスト1位)

   タイトル:La cafetería (カフェ)

3 前山 航奈美(まえやま こなみ)さん

   (3年生、中国語プレゼンテーションコンテスト1位)
   タイトル: 自我肯定 (自己肯定)

 どの発表者も留学してきたかのように、外国語を流暢に話すことができ、みなさんから好評を得ました。

(文:兪 鳴蒙 教授、写真:金子 正徳 准教授)

 

世界を知るウェビナー<サウジアラビア>を開催しました



UPDATE 2023-01-07

国際学部では、2022年11月29日(火曜日)1限に2022年度 「世界を知るウェビナー」<サウジアラビア>を開催しました。「世界を知るウェビナー」は、2021年度に国際学部の前身の外国語学部が、「コロナ禍でも現地のお話を通じて海外への関心を継続して持ってもらいたい」という趣旨で始めました。2021年度は主にアジア地域で支援活動を展開されてきた特定非営利活動法人パルシック(PARCIC)にご協力をいただき、4回開催しました。本年度は、現在サッカーW杯で関心の集まっている中東のサウジアラビアに焦点を当て、伊藤忠商事株式会社リヤド事務所長の小倉健氏にご講演をいただきました。参加者は、基礎演習IIを受講している国際学部1年生210名と教員20名でした。

<事前アンケート>

そもそも、大学1年生はサウジアラビアに関心があるのか、何をどこまで知っているのかを知るため、事前アンケートを実施しました。209名の回答のうち、「中東に関心がありますか」という問いに「関心がある」と答えたのは15名(7%)のみで、他は「少しある」67名(32%)、「あまりない」95名(45%)、「全くない」32名(15%)と、関心はあまり高くありませんでした。

また、「サウジアラビアにはどんな印象がありますか。何を思い浮かべますか」という質問には、多くの学生が「石油」「砂漠「イスラム教」「聖地」「王国」「お金持ち」などと答え、かなり画一的なイメージを持っていることがわかりました。「サウジアラビアについて知りたいこと」としては、「文化」「有名な食べ物」「石油王」「女性」「石油以外」「観光名所」「関係」「治安」「貧富」などが挙がりました。講演者にはこの事前アンケートの結果をお渡しし、可能ならば講演内容に上記の情報を含んでいただけるようにお願いしました。

サウジアラビアと聞いてイメージするのは、砂漠、石油、イスラム教、民族衣装?

There’s much more! サウジアラビアの最新事情を学びましょう!

ご講演は、「サウジってどんな国?」「石油の国サウジアラビアが脱石油依存で今変化しようとしている!」「トレンド情報 From Saudi Arabia」の3部構成で、サウジアラビアに関する気候・国土・人口構成・通貨などの基本情報から始まり、宗教や文化にも触れた後、今サウジアラビアで進められている脱石油依存の試みや都市開発の話に移りました。最後には、サウジアラビアの最新トレンドやSNSのインフルエンサーの紹介もありました。ご講演には明るくポップなスライドやYoutube・TikTokなどの動画が取り入れられていたため1年生にも親しみやすく、と同時に経済や政治の硬い内容もわかりやすく盛り込まれていて、学生たちは最後まで興味を持って聞き入っていました。

<事後アンケート>

ご講演の後、事後アンケートを実施しました。210名の回答からは、サウジアラビアに対して抱いていたステレオタイプが覆された様子が伺え、多くの驚きが報告されました。以下、学生のコメントをいくつか抜粋します。

・サウジアラビアには石油王がいるとこのまま一生信じて生きていくところでした、真実を教えていただきありがとうございます。また、サウジアラビアには石油だけではないという事も知ることができました。

・初めに提示されたように、サウジアラビアと聞いて思うイメージと自分の思ってるイメージが全く同じで、日本と言えば寿司、寺などとイメージされるのと同じだと聞いてイメージや先入観ではなく知ることでイメージは変わるんだと思った。今はだいぶ無くなったと話してくださってましたが、男女で違うことがたくさんあり、ここまで差が大っきい国は今どき少ないだろうなと思った。

・サウジアラビアとNEOMの未来都市のプロジェクトにとても興味が湧きました。自分でも調べてみようと思いました。また、サウジアラビアは若者を中心に変わろうとしていると知り、自分にも出来ることを探そうと思いました。

・サウジアラビアが発展している中で、SDGsを意識した開発を行っていたり、エンタメの分野でも、アニメイベントやeスポーツなどの多くの取り組みをしていることなど、知らなかったことがたくさんあってとても学びになりました。

・中東は世界的にも砂漠や紛争・戦争が多く発展途上国が多い地域だと思っていた。しかし、今日話を聞いてサウジアラビアは観光都市を目指して数十年ぶりに映画館を始めたり、アニメなど新しいものを取り入れていて発展して行こうという意志が感じられた。また、女性の社会進出にも力を入れていて、SNSを使って世界に情報を発信している事が最新ですごくよく感じた。

・自分たちのイメージしていたサウジアラビアと合致している部分もあればそうでない部分もあって新しいことを知れた。最近ワールドカップでサウジアラビアが優勝候補のアルゼンチンに買って祝日になったり選手全員にロールスロイスを配る噂が出たりタイムリーな事だったのでよかった。また宗教が根強くあった国のイメージだったがサルマン皇太子がそれを払拭するような動きを見せていて若者世代の支持を得ようとしているように見えた。

・初めの方の説明で砂嵐で空がカフェラテみたいな色になるってことを聞いて驚きました。僕は今日の講義を聞いてサウジアラビアの人と交流したいなぁって思わされました。特にものをあげたがる性格、親切な人が多いっていうの聞くと日本人に似てるんかなぁと思います。日本にもあるシェイクシャックなどもあるときいて、サウジアラビアに行ってショッピングしながらシェイクシャックで昼ごはん食べたいです笑 今日の講義はとても面白かったです。

<おわりに>

講演者の小倉さんには、学生の言葉を借りて御礼を述べさせていただきます。

・朝3時からこのために準備して下さってありがとうございました。自分が想像してたサウジアラビアのイメージとは全然違っていて、知らなかったことを知ることができて良い経験でした。

・実際に駐在しておられる方から直接現地の様子を聞ける本当に良い機会でした。有難うございました。

ご参加いただいた皆様も有難うございました。これからもサウジアラビアの国作りに注目をしていきましょう。