チームメンバーの価値観を共有するワークショップ



UPDATE 2024-07-24

 2024年7月23日(火)3時限目(13:20~14:50)、京都府京田辺市「南部まちづくりセンター(通称:ミライロ)」を拠点に活動なさる市民・学生団体のみなさまにお越しいただき、国際学部小林基ゼミの3回生9名のためのワークショップを実施していただきました。

 お越しいただいたのは、地域の子どもたちのための企画イベントを行う「三山木まちづくり協議会子ども部会」および、ミライロの土曜カフェ「亜細亜屋台系喫茶 日々あらた」の松下 唯さん、学生たちと社会人の交流を促進する企画イベントを行う学生主体のグループ「接続使」メンバーの安田なつみさん、村上優太さんです。

 当該ゼミではまちづくりをテーマとしており、「まちの人々とかかわりながら自分を知ろう」を目標に掲げています。この日は、さまざまな社会活動を行う際にメンバー同士の多様な価値観を共有するためのカードゲーム「エンゲージメントカード」を体験し、メンバーが大事にする価値観をお互いに知ることを目指しました。

ファシリテーションをする松下さん

 カードには「友情」「愛」「向上心」「知性」などと、多様な価値を表す88パターンのキーワードが書かれており、その中から取捨選択して最終的に自分が最も重視したい7つのキーワードを残します。それらをグループでシェアすることで、自分たちが活動をしていく上でどんなことを目標にすべきか、どのようなチームを作りたいかを言語化して検討することができます。

 学生たちは接続使のみなさんといっしょに、入念にご準備いただいた松下さんのファシリテーションの下で、楽しく熱心にワークショップに取り組みました。お互いの手元に残ったキーワードを共有し合う際には、「意外!」とか「イメージ通り」といった感想が飛び交いました。自分や他のメンバーが大切にする価値観についてあらためて熟考する貴重な機会になりました。

 さらに追加のワークショップとして、「地域の伝統を受け継いでいくために地域住民同士が協力できること」についてのブレインストーミングを行いました。ゲストのみなさんとともに、学生たちは地域貢献のアイデアをたくさん提案することができました。

 

4人一組で実施したブレインストーミング

 自分たち自身の関心ややりたいことが地域社会への貢献といかに無理なく結びつくのか。ゲストのみなさまとの交流を通じ、学生の視野は広がりつつあります。引き続きまして、みなさまより学生たちの成長を見守っていただきたく、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

<関連リンク>

・「亜細亜屋台系喫茶 日々あらた」インスタグラム https://www.instagram.com/hi.bi.arata(外部リンク)

・「接続使」インスタグラム https://www.instagram.com/setsuzoku_shi_/(外部リンク)
小林基ゼミナール | 摂南大学 国際学部|オリジナルサイト (setsunan.ac.jp)

(国際学部講師 小林基)

浦野ゼミ・卒研中間発表会を開催しました



UPDATE 2024-07-25

浦野ゼミでは、毎年、前期末の7~8月頃と後期終わりの1月末の年二回、卒論発表会を実施しています。今年度の中間発表会は、7月17日と24日(水)の二週に分けて、それぞれ13時20分から16時30分まで開催しました。

卒研中間発表会は、4年ゼミ生一人一人が前期中にこなした研究内容を報告すると同時に、後期の卒業研究レポートの本格的執筆に向けて、夏期休暇中にどういったことに取り組み、研究の道筋をどう考えているのかを説明する機会となっています。

今年度は平日開催にも関わらず、ゼミ卒業生や休学中の学生、さらには3年ゼミ生も参加し、4年ゼミ生の発表を傾聴し、活発な質疑応答が行われました。特に、研究の進め方において、方向性を見直すにあたってのアドバイスがなされたり、研究資料のまとめ方についての指摘があったり、と4年ゼミ生にとっては自身の研究の組み立てを見つめなおす良い機会となりました。

一方、3年ゼミ生にとってははじめての研究発表会であり、来年度は自分自身がこなさなければいけないこともあり、雰囲気を掴むのに絶好の機会だったと思われます。

今年度の発表題目は以下の通りです。

「ブランドアイデンティティの本質─ユニクロのブランディング戦略を通じて─」

「アイデンティティの作られ方─日中台香の人びとを対象として─」

「パリコレから紐解く現代ファッションと社会」

「スポーツ指導における効果的な指導法」

「お菓子パッケージから探る『人びとの心理』」

「『パーソナルカラー』から読み解く現代社会」

「大阪における一般大衆浴場の歴史的変遷」

「人間と動物の共存は可能なのか」

「『健康麻雀』と高齢化社会」

以上のように、テーマはバラエティに富み、参加者にとっては聞き応えのあるものでした。4年ゼミ生の後期における研究の深化を、さらに3年ゼミ生の研究に対する意気込みに期待したいと思っています。

(文責:国際学部教授 浦野崇央)
浦野崇央ゼミナール | 摂南大学 国際学部|オリジナルサイト (setsunan.ac.jp)

留学帰国者報告会と留学説明会を開催しました



UPDATE 2024-07-23

2023年度末に海外留学(長期)から帰国した学生による報告会と2025年度前期留学説明会を、2024年7月9日(火)に合同で開催しました。これには、長期留学に関心を持つ1年次から3年次までの学生が参加しました。

鳥居学部長による挨拶のあと留学帰国者報告会が行われ、サラゴサ大学(スペイン)から帰国した1名と台湾師範大学から帰国した2名が、留学中に学んだことや体験したこと、感じたことについて報告を行いました。

サラゴサ大学での1年間の留学から帰国した学生は、サラゴサがキリスト教文化とイスラム教文化が混じり合う街であることを紹介したあと、参加したコースの授業やクラスメイトとの交流、ホームステイでの生活や学外でのイベント等について、美しい写真を使って報告しました。また、夏の暑さと冬の寒さがどちらも厳しいので、しっかり対策してほしいと後輩の学生たちにアドバイスしました。

台湾師範大学での留学生活は住居を自分で選ぶことから始まることから、2名とも住居に重点を置いた報告でした。2、3人で住むなら学生寮が用意されていますが、1人住まい希望ならアパートやシェアハウスなど多様なタイプの住居を選んで探すとのことでした。外食文化が根付いている台湾だけに、食に関する話題も豊富でした。また現地の人と知り合うには積極的にサークル活動やボランティア活動に関わるべきとの報告に参加者たちは頷いていました。

留学の体験を聞いたあと、国際学部事務室からの説明によって、学部主催の長期留学が4年間で卒業できる制度になっていることや、留学可能な提携校の一覧、そしてその出願、審査などの日程、出願条件、留学奨学金など、留学で求められるさまざまな事項について理解を深めました。参加学生たちは、留学を経済的に支援するための摂南大学海外留学奨学金や日本学生支援機構(JASSO)奨学金の説明にも熱心に耳を傾けていました。留学先は、大きく英語圏と中国語圏、スペイン語圏、インドネシア・マレー語圏に分けられ、それぞれの語圏には複数の提携校があります。最後に、参加者は留学を考えている語圏や大学ごとにグループに分かれ、担当教員から授業のことや現地での生活のことなどについて詳しい話を聞くとともに、気になることなどを質問していました。この語圏別の説明には留学帰国者も加わったので、報告会で話しきれなかったことや現地での最新の話題で盛り上がりました。

(国際学部教授 中西正樹)
海外留学 | 摂南大学 国際学部|オリジナルサイト (setsunan-kokusai.jp)
国際交流 – 摂南大学 (setsunan.ac.jp)
国際学部|海外留学制度 – 摂南大学 (setsunan.ac.jp)

国際学部公式Xについて



UPDATE 2024-07-18

国際学部では公式X(旧Twitter)を開設し、最新ニュースやイベント情報を発信しています。
お気軽にフォローしてください。

アカウント:@su_gaikokugo
(国際学部事務室)

日本文化を英語で伝える:科目「Japanese Society and Culture」の学期末



UPDATE 2024-07-16

国際学部2年生の必修科目の一つ「Japanese Society and Culture」では、日本文化や時事ニュースなどを英語で語り、伝えられるようになることを目指して学んでいます。学期末は、クラスごとにいろいろな形で、英語での情報発信や動画制作などを行います。

2024年7月15日(月曜)は前期14週目にあたり、あるクラスでは動画のコンテストを、別のクラスではライブのプレゼンテーション発表を行いました。テーマを各自が選んだクラスでの題材例は

・Karaoke scoring …カラオケマシーンの自動評点の仕組み。歌の上手下手でスコアがつくのではない??

・Mizura… 「みずら」と呼ばれる髪型の歴史。形状や、どんな人のためのものか、アジアの他の国ではどうか、など

・Japanese “Yaki”… 日本語の「○○焼き」という表現は、調理方法にも陶器の製法にも火祭りの名称にも使われていること

・Judo uniforms… もともと白のみだった柔道着が、いつからどのような理由で白と青の柔道着を導入したのか(実物着用)

・Bike component… 各国の主要自転車メーカーが、日本で生産した重要な部品をロードバイクに採用している(実物持参)

画像は、ロードバイクの実物を使った発表の様子です。先に発表を終えた学生が、黒子(くろこ)のようにアシスタントを務めてくれました。

追って、他のクラスや発表のお話も投稿予定です。お楽しみに!
(文・写真 齋藤安以子) 

インドネシアの大学と連携交流授業を実施



UPDATE 2024-07-15

20247月12日(金)、インドネシア・ジャカルタLIA(リア)大学(Universitas LIA)と連携授業を実施しました。 

LIA大学は、本学グローバル教育センターの前身である国際交流センターの派遣プログラムを実施したり、つい先月までは本学部4年次生がインドネシア政府奨学生として留学するなど、摂南大学と緊密なつながりがあります。 

 LIA大学には日本語を学ぶ学生が多く、今回、国際学部3年次開講科目「インドネシア語で考える現代社会」において連携交流授業を実施しました。授業のテーマは「若者のライフスタイル」です。 

 授業では、まずLIA大学の学生たちが4班に分かれ、 

「インドネシア人学生の起床時間と人気のゲーム」 

「インドネシアのポピュラー音楽」 

「インドネシアのコンビニ」 

「若者の間で流行っていること」 

について、それぞれ日本語で10分程度の発表をしました。


そのあと
6班に分かれた摂南大生が 

「日本のコンビニへ行ってみよう」 

「大阪でカフェしてみる??」 

「USJを楽しもう」 

「『おはよう』から『おやすみ』まで─日本の若者の日常─」 

「花火」 

「(摂大寝屋川)キャンパスをぶらぶら」 

といったテーマについて、それぞれインドネシア語でプレゼンテーションをしました。学生にとって普段学んでいる外国語を使って、その言語のネイティブスピーカーに向かってプレゼンをする絶好の機会となりました。 


 この授業には、2年次の「総合インドネシア語」受講生も参加しました。連携授業は同年代の日本の学生とインドネシア人学生との交流の場と化し、質疑応答も大いに盛り上がり、予定の時間を大幅に過ぎてしまうほどでした。 

 以下、紙幅の関係ですべてを掲載するわけにはいきませんが、参加学生からのコメントを一部抜粋してご紹介します。 

・自分と同じ世代のインドネシア人がどんなことに興味があるのか知ることができたのでとても有意義だった。 

・実際に同世代のインドネシアの学生たちとお互いの国の流行しているものなどを共有できてとても楽しかったです。 

・授業では取り上げることのできないようなインドネシアの人のライフスタイルを知ることができた。また、流行しているスマホゲームが日本でも少し流行っていたもので少しびっくりした点もありました。 

・お互いの言語を使って発表することがとてもいい経験になった。zoomではあったが、お互いの顔などが見られてよかった。 

LIA大学の人のノリが良くて質疑応答の時にとても笑ったし、楽しめた。 

・面白くて楽しかったです。インドネシアの子たちと年齢とかもほぼ同じで、国は違うけどKPOPとかゲームとか思ってることも似ていて、通じてる感じがしました。 

・本場のインドネシア語を聞いてとても刺激になった。 

・お互いの言語で発表できて良い機会でした。合間に手を振ると振り返してくれたり質疑応答などをして、リアルタイムで繋がっていると感じられました。 

・現地の方との話す機会が出来てネイティブのインドネシア語を聞けたり、インドネシア人の日本語が上手くて、もっと勉強しないとな、と思いました。 

・現地の学生とコミュニケーションを取れてよかった。おんなじマインドを感じた。 

LIA大学の皆さんの日本語がすごく上手でした。日本の文化のことをもっと好きになってほしいです。また日本語ももっと勉強してほしいなと思いました。 

・摂南大学の先輩方の発表もインドネシア語がとてもスムーズに話せていてすごいなと思いました。僕ももっとインドネシア語を勉強して話す練習してスムーズに話せるようになりたいと思いました。 

・お互いが異なる言語を話すことで異文化を知ることができていい経験になった。言語の壁を超え、コミュニケーションをすることで多くの知識を知ることができた。 

・伝わらないと思っても、気持ちを込めて話すとなんとか理解してもらえるなという風に感じました。それは学びになりました。 

 インドネシア(首都のあるジャカルタ)と日本の時差は2時間ですので、リアルタイムの遠隔授業もしやすい環境です。今回の授業は金曜日の実施だったため、イスラム教徒にとってはモスク(イスラム教寺院)での合同礼拝日となっており、リア大学側の要望もあり、授業開始時間をこちらでは昼休みが始まる12時30分としました。このような習慣の違いも参加学生たちにとってはお互いを尊重することの大切さを学ぶよい機会となったようです。 

 大きな刺激となった今回の連携授業を足がかりとして、学生たちには実際にインドネシアへ訪れ、交流を深めてほしいと願っています。 

(文責:国際学部教授 浦野崇央) 

小笹雄一郎さん(NPO法人シミンズシーズ)による企画ワークショップ



UPDATE 2024-07-09

2024年7月9日(火)3時限目(13:20~14:50)、博物館・地理学実習室にて、兵庫県加古川市においてNPOの中間支援事業に携わる小笹雄一郎さんをお招きし、ワークショップを開催していただきました。国際学部小林基ゼミの学生9名が参加しました。

当該ゼミではまちづくりをテーマとしており、「まちの人々とかかわりながら自分を知ろう」を目標に掲げています。この日の議題は、「みんなのやりたいことをカタチにする企画術」。企画やイベントをどのように考えて実施すればよいのかを、経験豊かなプロの目線からご教示いただきました。

 

KP法によるファシリテーションを行う小笹さん

 

NPOや一般社団法人といった「ソーシャルセクター」にとって、企画とは社会課題解決のアイデアを練ること。そのポイントは社会の課題と自分の課題(悩み)の共通点を見つけることです。

地域社会には解決すべきたくさんの課題があります。が、どれに取り組めばいいか多すぎて選べないとき、自分がもっとも共感できる問題を選んで挑戦していくと、「ジブンゴト」の仕事や社会貢献活動として取り組めるようになります。

そして、自分が抱える個人的な悩みも重要なきっかけとなります。それは自分だけの悩みとは限らず、他の誰かも共通して持っている悩みかもしれない。まだ世の中に知られていないだけで、実はすでに立派な社会課題なのかもしれません。

 

ワークショップに取り組む学生

 

緻密に設計されたいくつものディスカッションが、明快な紙芝居方式(KP法)のファシリテーションにより鮮やかに導かれ展開していく様子に、学生も教員も感銘を受けました。発言するのが苦手な学生も活発に意見を表明し、あっという間の90分間でした。プロのファシリテーションとはどういうものかを経験する貴重な機会にもなりました。

小笹さん、お忙しい中、本当にありがとうございました!

 

〈参考URL〉

・NPO法人シミンズシーズ:https://npo-seeds.jp/(外部サイト)

・小林ゼミブログ:https://hajimekobayashi.hatenablog.com/(外部サイト)

 

(文・写真:国際学部講師 小林 基)

2024年度国際学部就職セミナーを実施しました



UPDATE 2024-07-09

 2024年7月2日(火)の15:10~16:45に、学部3年生向けの就職セミナーを実施しました。当日は学生118名が参加し、本学就職部および航空業界・ホテル業界での実務経験豊富な教員による講演、すでに内定が決まった4年生の先輩たち4名からの体験談とアドバイスに熱心に耳を傾けました。

 テーマは「就職活動の現状とインターンシップの活用について」です。働き手の数が不足する中、新卒者の早期採用がますます加速しており、インターン生を直接採用するケースが増加するほか、早期選考も重要性を増しています。こうした状況を反映し、本学部では年度前半に就職セミナーを開催し、インターンの動きが本格化する夏以降に向け、学生が就活のモチベーションを高めるための機会を設けました。

 当日のプログラムは、以下の通りです。ご登壇者のみなさまに厚く御礼を申し上げます。

 

1.鳥居祐介学部長によるご挨拶

2.安達謙一氏(就職部)「就職活動とインターンシップのポイントについて」

3.伊達 寛客員教授(ANA総合研究所)「航空業界の現状」

4.檜山和司客員教授(ホテル ラ・スイート神戸ハーバーランド 総支配人)「ホテル・観光業界の現状と今後の見通し」

5.内定獲得済みの4年生(4名)からの体験談とアドバイス

6.すべての登壇者との質疑応答

就職部安達氏のご講演

伊達客員教授のご講演

檜山客員教授のご講演

内定者からの体験談(中島ゼミ)

内定者からの体験談(中島ゼミ)

内定者からの体験談(中西ゼミ)

内定者からの体験談(藤井ゼミ)

(文・写真:国際学部講師 小林 基)

【留学生通信】スペインの日常生活



UPDATE 2024-07-08

私、吉田百花(国際学部3年生)は現在スペインのサラゴサという都市にあるサラゴサ大学(スペイン語:Universidad de Zaragoza 英語:The University of Zaragoza)に留学しています。本「留学生通信」ではスペインの文化について私なりの視点で報告してみようと思います。通信第4回目の今回は、スペインで生活してみて驚いたことについて書こうと思います。

まず初めは、犬の散歩がてらに服を買うため服屋に立ち寄る人がいて、店内で犬を同伴させていることにびっくりしました。他にも、買い物での日本との違いは、スーパーマーケットに入る際に、入り口付近に設置されてあるロッカーにかばん(買い物袋や大きめのかばん)を預けなければならないことです。基本的に、スペインでは徒歩でスーパーマーケットに行くため、買い物用キャリーケースを持っていく人が多いです。犯罪防止や大きなキャリーケースは買い物の邪魔になるなどの理由からロッカーが設置されているのでないかと思います。下の写真が、スーパーマーケットの入り口にあるロッカーと買い物用キャリーケースです。

次に、今まさに本番を迎えている夏のスペインでの暮らしで驚いたことです。スペインでは、主に大陸性気候と地中海性気候があり、地域によって気候が異なりますが、ほとんどの地域が夏はとても気温が高くなり、日差しも強いです。そんなスペインですが、スペイン語ADELANTE「スペインのエアコン普及率はどれくらい?」[1]によると、一般家庭におけるエアコン(冷房)の普及率はスペイン全体だと約34%、スペイン南部や暑い地域では、約70%だそうです。そもそも、ヨーロッパにおけるエアコンの普及率が低く、フランスやポルトガル、イタリアなどもエアコンがないことがほとんどということです。

私の住んでいる地域でも、エアコンが設置されている家はあまり見かけませんし、当然、ホストファミリーの家にもなく、毎日暑さと戦っています。そのため、「Persiana(ペルシアナ)」と呼ばれる強い日差しから窓を保護するために取り付けらているシャッターを日中は下ろして、日差しを室内に入れないようにするなどの工夫をして過ごします。日が落ちて涼しくなった夜は、キッチンやリビングといった部屋の窓を全開にし、自分の部屋の扉の隙間を開けてすきま風が入るようにして寝ます。ただし、スペインは、日本と違って網戸がないため、家の中に虫が入ってくることが日常茶飯事です。

他にも、日中は暑さを凌ぐため、エアコンがあるカフェに行きお店で時間を潰す人もいます。カフェでも、日本と異なるところがあります。スペインでアイスティーやアイスコーヒーを注文すると、コーヒーカップに入ったコーヒーと氷が入ったコップの2つが提供され、セルフで氷の入ったコップに移し替える必要があります。また、スペインでは、コーラをコカコーラと言い、コーラには必ず氷とレモンが入っています。下の写真は、実際にコーラを注文した時のものです。


(国際学部3年生 吉田百花)
1    https://adelante.jp/noticias/blog/cuantas-viviendas-tienen-aire-acondicionado/

【留学生通信】ホームパーティーを経験して | 摂南大学 国際学部|オリジナルサイト (setsunan.ac.jp) 
留学帰国者報告会と留学説明会を開催しました | 摂南大学 国際学部|オリジナルサイト (setsunan.ac.jp)

日韓だけでなく韓中にも視野を広げて―許在喆先生ゲスト講義 [森ゼミナール]



UPDATE 2024-07-07

摂南大学国際学部森ゼミナール(4期生)では、2024年5月28日(火)3限に対外経済政策研究院研究委員(同院世界地域センター日本・東アジアチチーム長)の許在喆[ホ・ジェチョル]先生をお迎えし、ゲスト講義を開催しました。当日は許先生にオンラインで参加していただきました。また、許先生が東アジアについて精通していることから、同学部の小都ゼミナールと合同で講義を進めました。

許先生は、中韓の経済関係についてはもちろんのこと、東アジア周辺地域の政治経済状況についても詳しい方です。また、許先生は北朝鮮の対外関係についての知識も豊富であり、『北朝鮮研究の新地平―理論的地域研究の模索』(中戸祐夫・崔正勲編著、晃洋書房、2022年)や『北朝鮮の対外関係―多角的な視角とその接近方法』(中戸祐夫・森類臣編著、晃洋書房、2022年)の書籍にも携わっています。

許先生によると、中国と韓国の関係はとても重要な関係ですが、最近の調査によると、韓国における対中国認識は良くない評価が多かったそうです。

最も興味深かった点は、韓国人の中国への肯定的な認識や好感度が低いことや、日本・台湾・欧州・欧米における中国認識もネガティブに見えたことでした。2021年は新型コロナウイルスの影響を受けたヨーロッパやアメリカ、アジア周辺国は中国への印象は良くなかったことが、許先生が配布してくださった資料から読み取ることが出来ました。また、パンデミックが落ち着いた今は、中韓関係が改善しているのかと考えましたが、韓国においては対中国認識が比較的ネガティブなまま低迷していることが分かりました。

また、中国に対して韓国と日本のどの世代が肯定的/否定的なのか、またどの国が中国に対して肯定的な認識があるのか資料を用いて教えていただきました。資料によると、日本や韓国は中国に対して全体的に否定的に考えているようでした。特に韓国の若者が否定的に考えている人が多いことが分かりました。おそらくそれは、最近の政治状況にネガティブな印象を持っているからではないかと私は考えました。

しかし一方で、アメリカでは、韓国や日本と比べて対中認識は肯定的なようでした。私が一番疑問を持ったのはなぜアメリカの若者は肯定的な意見を持っているのだろうということでした。この理由としては、経済大国の中国の経済状況が若者から注目を集めているからではないかと考えました。

最近では北朝鮮の汚物風船の問題やアメリカの大統領選挙、中露関係など目まぐるしく世界情勢が動いています。日韓関係はもちろん、より視野を広げて韓国とその他の国の関係について学んで対話する必要があると考えさせられました。今回教えていただいたことをこれからの研究や知識の蓄積に活かしていきたいです。

今回のゲスト講義を通して、韓国と中国のことについて、より深いところまで知ることができました。とても貴重な時間になりました。これを機会に、日本と韓国の関係だけでなく、韓国とその他の国の関係についても理解を深め、今後の研究へと繋げていきたいと思います。お忙しい中、オンライン講義をしてくださった許先生、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

                   (摂南大学国際学部 森ゼミナール 小杉七々夏)